コラムCOLUMN

マイナスをプラスに変えていける!質問型!

COLUMN
ほとんどの人は
円滑な良い人間関係を望んでいるだろうと
思うし、そのためには、円滑なコミュニケーションを
とることが大事だと感じていることだと思う。
 
そう思いつつも、時には
感情的になって、怒る・・
 
あるいは感情的にならないまでも
意思疎通がうまくいかないなんてことが
実際よくあるのは、悩ましいところだろう。
 
特に距離の近い関係
つまり、家族間、親子、兄弟というのは
結構厄介じゃないかと私は思っている。
 
実際、今は31歳と25歳になる
二人の息子たちが反抗期の頃に
この質問型を学んでいたら・・
と思ったことが何度あったことだろう。
(それでも今はだいぶいい関係であることに感謝なのだが・・)
 
そういう意味ではむしろ距離のそんなに近くない関係の方が
うまくいく例も多いし、そこから学び活かしていくことも
大事ではないだろうか。
 
もう、数年前になる。
その人、Jさんとの出会いは
叱ることからはじまった。
 
JさんはK社の宅配ドライバーとして
(今は私の次男が店を継いでくれている)店に
荷物を届けににやってきた。
 
当時、宅配便業界の競争は端から見ても凄まじく。
料金の下げあいで、契約の奪い合いだった。
 
このJさんは、荷物を届けに来た時
他者の運んできた荷物のお届け伝票を
剥がして持っていこうとしたのだ。
 
「なにしているの?」
「いや、上司からの指示で・・・」
要は他社との契約を自社の契約に
取るため、リストアップのために
その伝票を剥がしてこいという指示だったらしい。
 
「それは個人情報的に、まずいでしょ。
そんなことまでして、営業して何になるの?
仮にもK社でしょ。もっと誇りを持って堂々とやればいいじゃん。
会社の評判を落とすだけでしょ。」
思わず出てきた言葉だった。
(ただし、この時は、聞いてどう思う?とはでてこなかった。)(^ ^;
 
決して感情的になっていたわけじゃない。
「あのK社がそんなことでいいの?」
「そんなんじゃないでしょ」というような
あくまでK社に対する信頼や可能性から、
 
おそらく感情的に怒るのではなく、
冷静に出てきた言葉になり、結果
叱るという行為になったのだと思う。
 
後日改めて、Jさんは
「申し訳ありませんでした。確かにその通りでした」
とわざわざ謝りに来てくれた。
 
数ヶ月後、契約していたS社から
このK社に契約を変更させてもらうことになったのは
この一件がきっかけになったことは言うまでもない。
 
これ以来彼とのコミュニケーションは
徐々に深まっていき、店に来て顔を会わせるたびに
 
(彼が患った)病気のこと、それを支えた奥さんのことなど
色々な話をしていくうちに、本当に本音を言える関係なったと思う。
 
数ヶ月前、責任者として他の営業所に栄転になった、
お世話になりました、と嬉しそうに挨拶に
来てくれた時は、私も本当に嬉しかった。
 
あの時・・感情的にならず良かった!
こんな一見マイナスとも思えるやり取りからでも
良い関係が構築できるんだと、少し感慨深いものを感じた。
 
一般的に、怒ると叱るの境界は難しいと思う。
ただ、感情的に怒るのは何も効果がないし意味もないもの。
 
怒るというのは、自分への対応を見て、
ただ感情的になることだといわれている。
そこには相手への思いはないと言える。
時にはその人自身を否定し、傷つけてしまうことも。
 
一方で叱るというのは、こちら側がどこまでも相手の可能性を見て、
相手を信じることで、相手の姿勢に対して叱咤することだという。
その人自身ではなく、その人の行為や姿勢を叱るということ
ということになるだろうか。
 
これこそが日頃の生活の中で、良い関係を
築いていくための一つのヒントになるのじゃないかと思う。
 
その根底には・・
やはり相手への純粋な好意、親子、身内であれば純粋な愛情
そして純粋な共感、相手を信じ、認めること
がやっぱりあってこそだということだろう。
 
質問型を学び、
二人の息子との関係が良くなっていった過程には
確かに、こういうことができていたし、
 
学ぶ以前、まだ二人が幼少の頃は・・・
それこそ、感情的になって
ただただ父親の権威を振りかざし
怒っていたことを思い出すたび
自分の過去からその事実を消したくなるほど
恥ずかしい思いになる。
 
それこそほんの数日前・・
久しぶりに東京に住む長男と
焼き鳥屋で酒を飲み、昔話に花が咲いた。
 
「小学校の頃はやたら怖かった記憶が大きい」
「ていうかそこしかない気がする」
と言われ、ただただ・・
「ごめん、俺が未熟だった、申し訳ない」
「もっと謝って(笑)」「申し訳ない(笑)」
 
そんなやりとりがしばらく続いたが
過去の嫌な記憶が、笑い話にできるほど
いい関係になってきたということだろう。
 
質問型はそんな一番大事なことを
身につけさせてくれることを今改めて
こういう過去を思い出し、深く深く実感している。

☆o。:・;;.。:*・☆o。:・;;.。:*・☆o。:・;;.。:*・☆o。:・;;.。:*・☆o。:・;;.。:*・

※当協会の講座や、ここだけの最新情報やコラムの配信をしております。
質問型コミュニケーション協会メールマガジンの登録はこちらから