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「やらない」は普通!?行動してもらうには?
「やらない」は普通!?行動してもらうには?
「やると言ったのに、やらないんです。」
これは、よくいただく相談のひとつです。
せっかくメンバーのためにと思って、
「やります!」という言葉が相手から出てきたのに、
数日後、確認してみたら、結局、行動に移していない……。
こんな状況に、がっかりした経験はありませんか?
実は、私も何百回と経験してきました。
ですが、その何百回もの経験から得た一つの結論があります。
それは——「やらない」というのは、
目次
1.メンバーが行動しない理由には、必ず原因がある
チームのメンバーが思うように行動に移さないとき、
多くのリーダーや経営者は「やる気がないからだ」と考えがちです。
しかし、実際にはそうではなく、行動できない理由が必ず存在します。
例えば、次のような障害や迷いが考えられます。
1. 不安が解消されていない
成功するかどうか分からず、不安が残っていると、人は行動をためらうものです。
特に、新しいプロジェクトや未知のタスクに取り組む際、
不安が解消されていないと、一歩を踏み出すのが難しくなります。
解決策: メンバーが感じている不安を具体的にヒアリングし、
実際に直面するリスクや、それに対する解決策を一緒に考えましょう。
2. やるべきことの優先順位が曖昧
「どの仕事を優先すればいいのか分からない」という状態が続くと、
行動が後回しになりがちです。
特に、複数のタスクが並行している場合、
重要度や締切の明確化がないと、決断が難しくなります。
解決策: 仕事の優先順位を整理し、
「今、何に集中すべきか?」をメンバーと共有することで、
スムーズな行動を促しましょう。
3. 具体的な行動のイメージが湧いていない
「何から始めたらいいのか分からない」と感じていると、
手をつけることすらできません。
目標が大きすぎると、一歩目を踏み出すこと自体が難しくなります。
解決策: タスクを細分化し、
「まずはここから始めよう」と具体的なステップを提示することで、
行動を後押しできます。
2.「事実」と「感情」を分けて考える
メンバーが行動しなかったとき、「なぜやらないの?」と感情的に責めてしまうと、
相手は萎縮し、冷静な振り返りができなくなります。
大切なのは、「事実」と「感情」を分けて考えることです。
次のような質問を使うと、メンバーが冷静になり、
解決策を見つけやすくなります。
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「どんな理由で動けなかったのか?」
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「どこに課題があったと思う?」
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「次に進むために、どうすればいい?」
こうした質問を通じて、行動しなかった原因を探り、
解決策を共に考えることで、チームの成長につながります。
3.質問型コミュニケーションで信頼を深める
メンバーが行動しないことを責めるのではなく、
その原因を一緒に探り、次のアクションを導き出す。
この「質問型コミュニケーション」を取り入れることで、
メンバーの成長を促し、リーダーとしての信頼も深まります。
例えば、ある企業のチームリーダーが、
成果を出せないメンバーに対し、次のようなアプローチを試みました。
ケーススタディ:
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まず、「最近の業務で困っていることはある?」とオープンな質問を投げかける。
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メンバーが「何から手をつければいいか分からない」と答えた。
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「じゃあ、一緒に優先順位を整理してみよう」と共にタスクを細分化。
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メンバーは「これならできるかも」と自信を取り戻し、
行動に移すことができた。
このように、リーダーがサポートすることで、
メンバーが前に進むためのきっかけを作ることができます。
4.まとめ
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行動しない理由には、不安、優先順位の曖昧さ、
具体的な行動のイメージ不足などの要因がある。 -
「事実」と「感情」を分けて考え、冷静に対話することで、
メンバーの行動を引き出す。 -
質問型コミュニケーションを活用することで、
メンバーの成長を支え、リーダーとしての信頼も深まる。
「どうしたらメンバーが動き出すリーダーになれるのか?」を学びたい方は、
ぜひ実践の場で試してみてください。
それでは、よい一日を。
最後までお読みいただき、ありがとうございました