コラムCOLUMN
そのズレ、伝え方の問題じゃなく〇〇かもしれません
「あれ?なんか話がズレてる…」その原因と、職場のコミュニケーションを整える質問の技術
はじめに:なんだか、話がかみ合わない…その違和感の正体は?
職場で部下や同僚と話していて、
「あれ?なんだか話がズレてる…」
「そういうことを言いたいんじゃないんだけど…」
と思った経験はありませんか?
これは決してあなただけの問題ではなく、
多くの人が経験する“コミュニケーションのすれ違い”です。
でも実は、それはただの伝え方や受け取り方の問題ではないのかもしれません。
この記事では、
チームの対話の質を高めるために必要な「前提のすり合わせ」
について、具体例を交えながら解説します。
目次
- 【1】コミュニケーションのズレは“前提”の違いから始まる
- 【2】“同じ言葉”でも意味が違う!そのギャップに気づけていますか?
- 【3】質問型コミュニケーションで、前提を可視化する
- 【4】なぜか話がかみ合わない…そんな会議、ありませんか?
- 【5】“前提のすり合わせ”が、チーム力を高める
- 【6】すれ違いを減らすには?具体的な“すり合わせ”のステップ
- 【7】“質問”と“確認”で、女性リーダーの強みを活かそう
- まとめ:前提のすり合わせで、チームの信頼と成果が生まれる
【1】コミュニケーションのズレは“前提”の違いから始まる
人と人が会話をするとき、言葉そのものだけでなく、
その言葉に込められた背景や前提が重要になります。
たとえば、「やる気を出してほしい」という言葉。
この一言でも、人によって受け取り方はさまざまです。
-
Aさん:「もっと大きな声であいさつすることかな?」
-
Bさん:「数字で結果を出すことを求められているのかも」
-
Cさん:「態度や姿勢を変える必要があるってことかな…」
このように、「やる気を出して」と言われた時点で、
それぞれが違う方向に進んでしまう可能性があるのです。
【2】“同じ言葉”でも意味が違う!そのギャップに気づけていますか?
女性同士の会話でもよくあるのが、
「わかってると思ってた」「同じ気持ちでいたつもりだった」というすれ違い。
たとえば、ママ友との話で「ちゃんとしてる子がいいよね」と言っても、
その“ちゃんと”の定義が違えば、まったく別の話になります。
-
生活リズムが整ってること
-
礼儀が身についていること
-
勉強ができること
これと同じことが、職場のコミュニケーションにも起こっているのです。
【3】質問型コミュニケーションで、前提を可視化する
そんな時に役立つのが、「質問」です。
特に、相手の捉え方を深掘りする質問が有効です。
たとえばこんな問いかけ:
-
「ちなみに“やる気を出す”って、どういう状態のことを言ってますか?」
-
「そもそも、あなたにとって“ちゃんと成果を出す”ってどういうこと?」
この質問は、相手を詰めるためのものではなく、
「お互いの認識のズレをなくす」ためのツール。
たった一つの問いかけで、すれ違っていた意識がすっと近づくのです。
【4】なぜか話がかみ合わない…そんな会議、ありませんか?
実際にあった、ある会議での一場面。
ある2人が、急に盛り上がり始めて会話が白熱していきました。
しかし、他のメンバーはポカンとしていて、誰かがポツリと一言。
「すみません、何の話をしていたのか分かっていませんでした…」
そうなんです。これは、“話の入り口”が共有されていない状態。
本人たちは盛り上がっていても、周囲のメンバーは話の意図も目的もわからず、
まさに「取り残される」状態。
このような場面では、誰かがふと冷静になって、
-
「ちょっと整理してもいいですか?」
-
「いま話してることって、どんな意図がありますか?」
と問いかけるだけで、全員の理解が整い、対話の質がぐっと高まります。
【5】“前提のすり合わせ”が、チーム力を高める
チームで成果を出すには、「方向性の統一」が欠かせません。
しかし、多くのミスコミュニケーションは、
言葉の使い方以前に「前提」がバラバラなことから生まれています。
たとえば…
-
「ちゃんとやってほしい」という指示 → 何をどこまで?
-
「報連相はしっかりして」 → どのタイミングで、どこまで伝える?
-
「もっと考えて行動して」 → どんな基準で考えるのが正解?
これらの指示が曖昧なままだと、
結果として「言ったのにやってくれない」「伝えたのに伝わっていない」
といった誤解が頻発します。
【6】すれ違いを減らすには?具体的な“すり合わせ”のステップ
では、どうすればズレをなくして、前提を共有できるのか?
以下のステップを意識してみてください。
-
まず、話の意図を明確にする
-
「この話って、何のためにしてるんだっけ?」
-
-
言葉の意味を具体的に聞く
-
「その“ちゃんと”って、どういう状態?」
-
-
お互いのイメージを言語化する
-
「私の考えてた“やる気”はこういうことだったよ」
-
-
確認と合意をとる
-
「じゃあ、次からはこの基準で進めようか」
-
ほんの少し意識するだけで、すれ違いは劇的に減り、信頼関係が深まります。
【7】“質問”と“確認”で、女性リーダーの強みを活かそう
特に、女性のリーダーやマネージャーは、
共感力や観察力に長けている方が多く、
コミュニケーションの細やかさが強みになります。
この「前提をそろえる技術」は、決して難しいものではありません。
むしろ、「ちゃんと聴く」「丁寧に尋ねる」という、
女性らしさが活きるスキルなのです。
だからこそ、質問型のコミュニケーションを学ぶことは、
「優しいけれど頼れるリーダー像」を確立するための、大きな一歩になります。
まとめ:前提のすり合わせで、チームの信頼と成果が生まれる
「伝えたつもりが伝わっていなかった」
「同じ言葉で違う行動をとられてしまった」
そんな経験がある人こそ、「前提のすり合わせ」に目を向けてみてください。
たった一つの質問が、会話の質を変え、チームの空気を変えていきます。
もし、あなたが
-
部下との会話でズレを感じている
-
指示が思うように伝わらない
-
チームが一枚岩になれていない気がする
そんな悩みを抱えているなら、ぜひ一度「質問」の力を信じてみてください。
あなたのチームが、もっとやわらかく、もっと強くなりますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、良い一日を。
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