コラムCOLUMN
“自分がもう一人いれば”の思いは、チームの成長を止めてしまう
「自分がもう一人いれば…」と思ってしまうリーダーへ。部下が育つ“質問”という力
はじめに:「結局、自分でやった方が早い…」そんな気持ちになるとき
日々、部下と関わる中で、こんな風に感じたことはありませんか?
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「あぁ…動きが遅いなぁ」
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「なんでこれくらい自分で考えてくれないの?」
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「もう、自分がやった方が早いかも…」
多くの女性リーダーが、現場で抱えるこの“ジレンマ”。
特に、責任感が強く、仕事もテキパキこなしてしまうタイプほど、
陥りやすいのがこの「自分一人で回すスタイル」です。
でも、その積み重ねが、あなたをますます忙しくさせ、
部下の成長を止めてしまっていることに気づいていますか?
目次
- 1】リーダーの悩みは「能力」ではなく「受け止め方」にある
- 【2】質問型コミュニケーションで、部下の“考える力”を引き出す
- 【3】「自分でやった方が早い」のワナから抜け出した女性マネージャーの話
- 【4】部下を信じて“任せる”という選択
- 【5】チームの未来は“問い”が創る
- まとめ:あなたの“問い”が、チームの可能性を広げていく
【1】リーダーの悩みは「能力」ではなく「受け止め方」にある
部下が思った通りに動いてくれない。
指示した通りに成果が上がらない。
つい、「この子、能力がないのかも…」と感じてしまう瞬間。
でも、ちょっと立ち止まってみてください。
部下が「できない」のではなく、
ただ“まだ”その状態なだけかもしれません。
つまり、それは能力の問題ではなく、認識と受け止め方の違い。
あなたが当たり前にできていることも、
部下にとっては“未経験”かもしれないのです。
たとえば:
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「お客様の立場になって考えてね」と言っても、
具体的にどうすればいいのか分からない -
「臨機応変に対応して」と伝えても、
何が“臨機応変”なのか理解できていない
そんな時に、期待通りに動けないのは当然のこと。
【2】質問型コミュニケーションで、部下の“考える力”を引き出す
では、どうすれば部下の「考える力」を育てられるのでしょうか?
それが、質問型コミュニケーションです。
たとえば、あなたが思わず手を出したくなるような場面。
そんなときに、こんな質問をしてみてください。
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「もし、あなたが私の立場だったら、どうする?」
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「この場面で、お客様が一番求めていることって、なんだと思う?」
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「この仕事のゴールって、どういう状態?」
これらの質問は、相手に“考える”きっかけを与えます。
そして、自分の中にある答えを言語化する習慣がついてくるのです。
【3】「自分でやった方が早い」のワナから抜け出したマネージャーの話
あるマネージャーが、こんな悩みを抱えていました。
「毎日、部下からの相談や報告が多すぎて、自分の仕事が進まないんです。
正直、いちいち説明するより、自分でやっちゃった方が早くて…」
そんな方にお伝えしたのが、
“質問して、考えてもらう”というアプローチ。
最初はもどかしさを感じたものの、
3ヶ月後にはこんな変化が。
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部下が自ら選択肢を提示してくるようになった
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報告が「確認」ではなく「提案」になった
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会話が「受け身」から「能動」に変わった
まさに、チームに“思考力”が芽生えた瞬間でした。
【4】部下を信じて“任せる”という選択
あなたがどれほど優秀であっても、
すべての仕事を一人で抱えてしまっては、チームとしての意味がありません。
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「任せるのが怖い」
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「失敗されたら困る」
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「最終的には私が責任を取るから」
そんな思いがよぎるのも分かります。
でも、失敗する機会こそが、部下の最大の成長の場。
あなたの問いかけが、彼らを“自分で考え、判断し、
動ける人材”へと育てていきます。
【5】チームの未来は“問い”が創る
私たちはつい、すぐに答えを与えたくなってしまいます。
でも、本当に部下の成長を願うなら、「問い」を与えることが最も効果的です。
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「何のために、この仕事をしているんだろう?」
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「どうすれば、もっとお客様に喜んでもらえる?」
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「その判断に、自分なりの根拠はある?」
問いかけは、部下への信頼の証でもあり、
そして、リーダー自身の在り方を映す鏡でもあります。
まとめ:あなたの“問い”が、チームの可能性を広げていく
リーダーという立場は、時に孤独です。
誰よりも全体を見て、先回りし、背中で引っ張っていく存在。
だからこそ、「もう一人自分がいれば…」と
感じてしまうのも無理はありません。
でも、自分をもう一人つくることはできませんが、
“考えるチーム”を育てることはできます。
その鍵は、「問い」にあります。
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自分で抱えるのではなく、育てていく
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指示ではなく、問いかける
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動かすのではなく、動きたくなるチームを創る
その先に、あなたが心から信頼できる、
強くてしなやかなチームが生まれていきます。
もし、「いまのやり方に限界を感じている」
「もっと任せたいけれど、不安がある」
そんな思いがあるなら、ぜひ一度、
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あなたの“問い”が、チームに新しい風を吹き込んでくれるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、良い一日を。
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