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“役割分担がうまくいかない理由”を、見落としていませんか?

yasui

こんにちは、安井です。

「うちのチーム、なんか噛み合ってないんだよなあ…」
そんな風に感じたこと、ありませんか?

今日は、「人と人は違う」という当たり前だけどちょっと難しい前提のもとで、
どうやってチームとしてうまく協働していけるかについて、考えてみたいと思います。


目次

【1】「役割分担してるのに、なぜかうまくいかない」問題

チームで何かを成し遂げようとする時、
多くの人がまず思い浮かべるのは「役割分担」ですよね。

確かに、やるべきことをきちんと分ければ、効率も上がるし、ムダも減ります。
…でも、実際にはこういう声、よく聞きませんか?

「一応役割は決めたんですけど、思ったより動きが悪くて…」
「なんか、みんな自分のことだけやってる感じで、連携が取れてないんですよね」

こういう時、多くの人が「もっと細かく指示すればよかったかな」とか、
「リーダーの力不足かな」と反省しがちです。

でも、ちょっと待ってください。

本当に問題はそこなんでしょうか?


【2】そもそも、どうやって“役割”を決めましたか?

ある研修で、こんなワークをしてもらったことがあります。

シンプルなルールに沿って、
グループで1つの作業を協力して完成させるというもの。

やることも明確、時間もある。
それなのに、ゴールできるチームは3分の1ほどしかいません。

なぜか?

振り返りの時間に出てくるのは、決まってこのセリフ。

「うまく役割分担ができませんでした」
「誰が何をやるか、ちゃんと決めておけばよかったです」

なるほど、役割分担は大事。
でも私が毎回聞くのは、ここからです。

「その役割分担、どうやって決めたんですか?」


【3】“できそうな人”に“それっぽく”お願いしてない?

ほとんどの場合、こういう流れで決まっています。

「えーと、この作業にはA、B、Cの工程が必要そう」
「Aさんはリーダーっぽいから、全体見てくれます?」
「BとCは、じゃあ手分けしてやってもらえます?」

…なんとなく、わかる。すごく自然な流れです。

でもこれ、実はチームを空回りさせる“落とし穴”なんです。


【4】「やらせてみて判断する」は、けっこう危ない

実際の職場でもありがちですよね。

「これ、ちょっとやってみて」
「できたら得意ってことだし、ダメだったら苦手ってことだよね」

この“結果ベース”の判断は、ある意味シンプルでわかりやすい。

でも、人には得手不得手だけじゃなくて、
価値観とか、こだわりとか、性格的なクセもあるわけで…。

たとえば、「几帳面に仕上げたいタイプ」の人に、
とにかく早く終わらせる作業をポンと渡したらどうなるでしょう?

おそらく、その人は“頑張って”こなすけど、
内心ずっとモヤモヤしてるかもしれません。

そうなると、成果物は仕上がったとしても、
本人のモチベーションは下がって、チームの空気も少しずつ悪くなっていきます。


【5】対話なしに役割分担は成り立たない

じゃあ、どうしたらいいのか?

結論から言えば、「対話」がすべてのカギになります。

いきなり大げさな話をしてるように聞こえるかもしれません。
でもこれは、すごくシンプルなことなんです。

「あなたは、どんな時に力を発揮できますか?」
「どんな仕事なら、ちょっと無理してでもやりたいって思える?」

こうした問いかけを、ちゃんと“日常の中で”していくこと。

これが、スムーズな役割分担、そして協働の第一歩になります。


【6】大事なのは“質問の質”です

ポイントは、「正解を当てる」質問じゃなくて、
「その人を知る」ための質問をすることです。

たとえば、こんな質問が役立ちます。

  • 「最近、自分が一番頑張ったなあと思うことって何?」

  • 「時間を忘れて夢中になれることってある?」

  • 「自分では当たり前だと思ってたけど、人に驚かれたことって?」

こうした質問って、ちょっと雑談っぽくて、
でも実はその人の強みや価値観を知るヒントが詰まってるんです。

そしてこの「質問型コミュニケーション」こそが、
“違い”を活かすチームビルディングの土台になります。


【7】「質問できる関係性」が、チームを強くする

もちろん、「聞けばいいってもんじゃないでしょ」という声もあると思います。

確かに、ただ質問攻めにされたら、誰だってイヤになります。
だからこそ大切なのは、関係性の土台作りです。

「この人なら話してもいいかな」と思ってもらえる雰囲気をつくる。

無理に気の利いたことを言おうとしなくてOKです。
大事なのは、「あなたに興味があります」という気持ちを伝えること。

ちょっとした言葉がけや、リアクションの仕方、
その人が話しやすいタイミングを見極めることが、
じつは何よりも“チームマネジメント”なのかもしれません。


【8】というわけで:チームワークは「違いを受け入れる力」から

「人と人は違う」

これは、わかっているようで、
実は実践するのがすごく難しい言葉です。

でも、だからこそ、
その違いをどう受け止めて、どう活かすかが、
これからのチームビルディングの核心になってくるはずです。

役割分担は「作業」ではなく「対話」から始める。
そのシンプルな一歩が、チームを劇的に変える力を持っています。

ちょっと勇気を出して、問いかけてみませんか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、良い一日を。


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