コラムCOLUMN
“役割分担がうまくいかない理由”を、見落としていませんか?
こんにちは、安井です。
「うちのチーム、なんか噛み合ってないんだよなあ…」
そんな風に感じたこと、ありませんか?
今日は、「人と人は違う」という当たり前だけどちょっと難しい前提のもとで、
どうやってチームとしてうまく協働していけるかについて、考えてみたいと思います。
目次
- 【1】「役割分担してるのに、なぜかうまくいかない」問題
- 【2】そもそも、どうやって“役割”を決めましたか?
- 【3】“できそうな人”に“それっぽく”お願いしてない?
- 【4】「やらせてみて判断する」は、けっこう危ない
- 【5】対話なしに役割分担は成り立たない
- 【6】大事なのは“質問の質”です
- 【7】「質問できる関係性」が、チームを強くする
- 【8】というわけで:チームワークは「違いを受け入れる力」から
【1】「役割分担してるのに、なぜかうまくいかない」問題
チームで何かを成し遂げようとする時、
多くの人がまず思い浮かべるのは「役割分担」ですよね。
確かに、やるべきことをきちんと分ければ、効率も上がるし、ムダも減ります。
…でも、実際にはこういう声、よく聞きませんか?
「一応役割は決めたんですけど、思ったより動きが悪くて…」
「なんか、みんな自分のことだけやってる感じで、連携が取れてないんですよね」
こういう時、多くの人が「もっと細かく指示すればよかったかな」とか、
「リーダーの力不足かな」と反省しがちです。
でも、ちょっと待ってください。
本当に問題はそこなんでしょうか?
【2】そもそも、どうやって“役割”を決めましたか?
ある研修で、こんなワークをしてもらったことがあります。
シンプルなルールに沿って、
グループで1つの作業を協力して完成させるというもの。
やることも明確、時間もある。
それなのに、ゴールできるチームは3分の1ほどしかいません。
なぜか?
振り返りの時間に出てくるのは、決まってこのセリフ。
「うまく役割分担ができませんでした」
「誰が何をやるか、ちゃんと決めておけばよかったです」
なるほど、役割分担は大事。
でも私が毎回聞くのは、ここからです。
「その役割分担、どうやって決めたんですか?」
【3】“できそうな人”に“それっぽく”お願いしてない?
ほとんどの場合、こういう流れで決まっています。
「えーと、この作業にはA、B、Cの工程が必要そう」
「Aさんはリーダーっぽいから、全体見てくれます?」
「BとCは、じゃあ手分けしてやってもらえます?」
…なんとなく、わかる。すごく自然な流れです。
でもこれ、実はチームを空回りさせる“落とし穴”なんです。
【4】「やらせてみて判断する」は、けっこう危ない
実際の職場でもありがちですよね。
「これ、ちょっとやってみて」
「できたら得意ってことだし、ダメだったら苦手ってことだよね」
この“結果ベース”の判断は、ある意味シンプルでわかりやすい。
でも、人には得手不得手だけじゃなくて、
価値観とか、こだわりとか、性格的なクセもあるわけで…。
たとえば、「几帳面に仕上げたいタイプ」の人に、
とにかく早く終わらせる作業をポンと渡したらどうなるでしょう?
おそらく、その人は“頑張って”こなすけど、
内心ずっとモヤモヤしてるかもしれません。
そうなると、成果物は仕上がったとしても、
本人のモチベーションは下がって、チームの空気も少しずつ悪くなっていきます。
【5】対話なしに役割分担は成り立たない
じゃあ、どうしたらいいのか?
結論から言えば、「対話」がすべてのカギになります。
いきなり大げさな話をしてるように聞こえるかもしれません。
でもこれは、すごくシンプルなことなんです。
「あなたは、どんな時に力を発揮できますか?」
「どんな仕事なら、ちょっと無理してでもやりたいって思える?」
こうした問いかけを、ちゃんと“日常の中で”していくこと。
これが、スムーズな役割分担、そして協働の第一歩になります。
【6】大事なのは“質問の質”です
ポイントは、「正解を当てる」質問じゃなくて、
「その人を知る」ための質問をすることです。
たとえば、こんな質問が役立ちます。
-
「最近、自分が一番頑張ったなあと思うことって何?」
-
「時間を忘れて夢中になれることってある?」
-
「自分では当たり前だと思ってたけど、人に驚かれたことって?」
こうした質問って、ちょっと雑談っぽくて、
でも実はその人の強みや価値観を知るヒントが詰まってるんです。
そしてこの「質問型コミュニケーション」こそが、
“違い”を活かすチームビルディングの土台になります。
【7】「質問できる関係性」が、チームを強くする
もちろん、「聞けばいいってもんじゃないでしょ」という声もあると思います。
確かに、ただ質問攻めにされたら、誰だってイヤになります。
だからこそ大切なのは、関係性の土台作りです。
「この人なら話してもいいかな」と思ってもらえる雰囲気をつくる。
無理に気の利いたことを言おうとしなくてOKです。
大事なのは、「あなたに興味があります」という気持ちを伝えること。
ちょっとした言葉がけや、リアクションの仕方、
その人が話しやすいタイミングを見極めることが、
じつは何よりも“チームマネジメント”なのかもしれません。
【8】というわけで:チームワークは「違いを受け入れる力」から
「人と人は違う」
これは、わかっているようで、
実は実践するのがすごく難しい言葉です。
でも、だからこそ、
その違いをどう受け止めて、どう活かすかが、
これからのチームビルディングの核心になってくるはずです。
役割分担は「作業」ではなく「対話」から始める。
そのシンプルな一歩が、チームを劇的に変える力を持っています。
ちょっと勇気を出して、問いかけてみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、良い一日を。
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