コラムCOLUMN
協会の新ビジョン・ミッション・バリューへの想い
こんにちは、安井です。
今日は、これまで3回にわたってお話ししてきた「自分を深く見つめること」「質問で確信を引き出すこと」「喜びを分かち合う関係」の3つが、実はどこにつながっていたのか、その全体像をお伝えしたいと思います。
とはいえ、「協会のビジョン・ミッション・バリューです！」と言われると、ちょっと堅い印象があるかもしれませんよね。
安心してください。今日はできるだけ軽やかに、そして日常に落とし込める形でお話しします。
目次
- ① 一般的な「ビジョン・ミッション・バリュー」へのモヤモヤ
- ② モヤモヤを解きほぐすために必要な視点
- ③ 新バリュー：すべては“自分の進化”から
- ④ 新ミッション：質問で“確信を引き出す”
- ⑤ 新ビジョン：共に喜びを“分かち合える”世界
- ⑥ なぜ、今この3つが必要だったのか？
- ⑦ とはいえ、完璧じゃなくていい
- ⑧ というわけで、ゆるやかなまとめ
① 一般的な「ビジョン・ミッション・バリュー」へのモヤモヤ
ところで、「ビジョン・ミッション・バリュー」という言葉って、一般的には企業サイトの一番下あたりに静かに書かれているイメージがないでしょうか。
綺麗な言葉が並んでいるけれど、読む側としては「ふーん、なるほどね…」くらいで終わりやすい部分です。
正直にいうと、私も昔はそうでした。
よくある説明としては
-
ビジョン＝こうなりたい未来
-
ミッション＝果たすべき使命
-
バリュー＝大切にする価値観
こういった定義があります。
これは正しいのですが…どこか現実味が薄く聞こえることがあるんですよね。
理由は簡単で、その言葉が自分の経験や行動と結びついていないためです。
つまり、「言葉はきれいだけど、私の毎日とどう関係あるの？」という気持ちが生まれてしまうわけです。
② モヤモヤを解きほぐすために必要な視点
では、どうすれば“言葉だけの理想”ではなく、実感のあるものになるのでしょうか。
私は、ここが今回の記事の核心だと思っています。
私の結論はこうです。
ビジョン・ミッション・バリューは、誰かの言葉を借りるのではなく、自分自身のあり方から生まれたときに“本物になる”ということです。
これは少し抽象的なので、日常の例で言ってみますね。
たとえば、部屋を片付けようと思ったとき、
「整理整頓は大事です」
と言われても、それだけでは行動に直結しません。
でも、
「朝の時間をもっと穏やかに使いたいから、机の上をスッキリさせたい」
と自分の中の理由から生まれた言葉なら、自然に動きたくなります。
同じ「片付けよう」という行動でも、内側から出たものか、外側から与えられたものかで、全然違うんです。
協会のビジョン・ミッション・バリューも同じでした。
③ 新バリュー：すべては“自分の進化”から
今回の新バリューは
「すべては自分の進化から」
というものです。
これは、「自分の心・頭・身体を丁寧に見つめるところからしか本物の進歩は始まらない」という考え方です。
ただ、ここでよくある誤解があります。
「自分を見つめるって必要なのは分かるけど、そんなに深く考える余裕がないんだよね…」
という声です。
気持ちはすごく分かります。
毎日が忙しいと、“内省”なんて、つい後回しになりますよね。
ただ、これは内省を「大がかりな作業」だと思っているから起きる勘違いです。
本当に必要なのは
・今日なぜちょっとモヤっとしたのか
・あの瞬間、なんで嬉しくなったのか
こういう小さな自分の反応を拾うことなんです。
スーパーで買ったプリンが思ったより美味しくて嬉しくなる、あのレベルの話でもいいんです。
その小さな感情を拾う力こそが、質問型コミュニケーションを磨く土台になります。
理由は単純で、自分の心を見られる人ほど、相手の心も丁寧に見られるからです。
④ 新ミッション：質問で“確信を引き出す”
次にミッションです。
新ミッションは
「質問で確信を引き出す」
というものです。
ここでポイントになるのが「確信」という言葉です。
よくあるコミュニケーションのアドバイスとして
「相手の本音を引き出そう」
というものがあります。
もちろん大事なのですが、この“本音”という言葉が少し厄介でもあります。
なぜなら、本音って常にひとつではないからです。
たとえば、
「転職したい気もするけど、今の職場を辞めるのも不安」
みたいに、心の中に複数の声があるのが普通です。
その中で、「これだ」と思える感覚。
これが“確信”です。
質問型コミュニケーションは、この確信を丁寧に引き出す対話です。
深い質問をされたときに
「あ、私、本当はこうしたかったんだ」
と気付く瞬間がありますよね。
あれがまさに確信が生まれる場面です。
そして、この確信が生まれると、相手との関係に“喜び”が生まれます。
第2回でお話しした通りです。
⑤ 新ビジョン：共に喜びを“分かち合える”世界
そしてビジョンは
「共に喜びを分かち合える世界」
です。
この言葉を最初に聞いたとき、私はちょっと照れました。
「世界って…そんな壮大な…！」と思ってしまったんです。
でも、改めて読み解くと、決して大きすぎる話ではありませんでした。
喜びを分かち合える瞬間って、実は日常の中にいくらでもあります。
・相手の表情がパッと明るくなる
・「話せてよかった」と言われる
・お互いに「あ、つながったな」と感じる
こういう小さな瞬間が積み重なった世界のことだったんです。
そして、その中心にはいつも「質問」があります。
質問は、まるで隠し味のように、すべての対話にそっと溶け込んでいます。
⑥ なぜ、今この3つが必要だったのか？
協会は10周年を迎えました。
10年という節目は、自分たちが積み重ねてきた道を見つめ直す絶好のタイミングです。
その中で出てきた問いが
「今の仲間が集まっている本当の原点はどこなのか？」
というものでした。
ここを深く掘っていく中で、今回のバリュー・ミッション・ビジョンが形になっていきました。
そして、つくってみて分かったのは、
これは単なる理念ではなく、すでに私たちの対話の中に息づいていたものだったということです。
だからこそ、言葉にしたときにしっくりきたのだと思います。
⑦ とはいえ、完璧じゃなくていい
ここまで書くと、
「自分を見つめて、質問で確信を引き出して、喜びを分かち合って…なんだか全部ちゃんとやらなきゃいけない気がする」
と思う方もいるかもしれません。
でも、安心してください。
これは“完璧に実践するためのチェックリスト”ではありません。
むしろ、
・日々の小さな気づきを大切にしよう
・相手の中にある答えを尊重しよう
・喜びを共有できる関係を少しずつ増やそう
このくらいのライトな感覚でいいんです。
全部を一気にやる必要はありませんし、むしろそんな人の方が珍しいです。
⑧ というわけで、ゆるやかなまとめ
今回の3回と今回の記事を通じて伝えたかったのは、たったひとつです。
「質問型コミュニケーションは、自分を知り、相手を知り、喜びを共有するためのシンプルで力強い方法である」
ということです。
そしてその中心には、
自分の進化 → 相手の確信 → 共に喜ぶ世界
という自然な流れがあります。
これから協会は、このビジョン・ミッション・バリューに基づいて、より実践的な学びを届けていきます。
一緒に次のステージへ進んでいけたら、とても嬉しいです。
というわけで、今日はここまでです。
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