今日は「お客様との信頼関係を大切にしたいのに、なぜか結果につながらないと感じてしまう理由」について書いてみたいと思います。
お客様と良い関係を作りたい。
信頼していただけるように関わりたい。
そう思っている方は本当に多いです。
そして、実際に相談を受けていると、こんな声をよく聞きます。
「売り込む感じにはなりたくないんです」
「信頼関係を大事にしたいんです」
「でも、なかなか結果につながらないんです」
この言葉を聞くたびに、私は「とても誠実な方だな」と感じます。
お客様を大切にしたいという気持ちがある人ほど、こういう悩みを抱えやすいように思います。
ただ、同時に気づくことがあります。
ある共通点があるのです。
1.信頼関係を大切にしたい人ほど、真剣に考えすぎていることがあります
まず最初にお伝えしたいのは、相談してくださる方の多くが、ものすごく真剣だということです。
例えばこんなふうに考えています。
どう関わればいいのだろう。
どう伝えればいいのだろう。
どう質問すればいいのだろう。
どうしたら信頼されるのだろう。
本当に一生懸命に考えています。
ここまで真剣に考えている人は、むしろ少数派かもしれません。
だから私は、その姿勢自体はとても素敵なことだと思っています。
ただ、ここで一つだけ気になることがあります。
それは「考えている方向」です。
2.多くの人は「自分の言葉」に意識が向いてしまいます
信頼関係を作りたいと考えると、多くの人はこういう方向で考え始めます。
どう質問すればいいだろう。
どう伝えればいいだろう。
どうしたら受け入れてもらえるだろう。
つまり、自分の言葉や行動に意識が向いているのです。
これは決して悪いことではありません。
むしろ、真面目な人ほどそう考えます。
例えば、初めて会う人と会話するときのことを想像してみてください。
「変なことを言わないかな」
「失礼な質問をしてしまわないかな」
そんなふうに考えたことはありませんか。
これはとても自然な反応です。
人は誰でも、自分の言動がどう見られるかを気にします。
ただ、ここに小さな落とし穴があるように感じています。
3.結果が変わる人は「相手の世界」を見ています
結果が変わっていく人を見ていると、少し違うことを考えていることに気づきます。
例えばこんなことです。
この方は何に困っているのだろう。
この方は何を大切にしているのだろう。
この方はどんな未来を望んでいるのだろう。
つまり、相手の世界に意識が向いているのです。
ここで出てくるのが「問い」という考え方です。
問いというのは、ものすごくざっくり言うと「相手の考えを広げるための質問」です。
単に情報を聞き出す質問とは少し違います。
例えば、
「いつまでに必要ですか?」
という質問は情報を確認する質問です。
一方で、
「それがうまくいったら、どんな状態になりますか?」
という質問は、相手の未来を考える問いになります。
ちょっとした違いですが、会話の深さは大きく変わります。
4.テクニックよりも「問いの方向」が変わると結果が変わります
私はこれまで20年以上、人に伴走する仕事をしてきました。
その中で何度も感じていることがあります。
結果が変わるタイミングは、
テクニックが増えたときではないことが多いのです。
むしろ、
「問いの方向が変わったとき」
に変化が起きることが多いように感じています。
例えば、営業の本を読むと、
「こういう言い方をしましょう」
「こういう質問をしましょう」
というテクニックが紹介されています。
もちろん、それらが役に立つこともあります。
ただ、言葉だけ真似しても、なぜかうまくいかないことがあります。
これは少し不思議ですよね。
でも理由はシンプルです。
問いの出発点が違うからです。
自分の言葉を整えようとしているのか。
相手の世界を理解しようとしているのか。
この違いは、想像以上に大きいように思います。
5.「いい人」よりも「深い質問ができる人」が信頼されます
よく「いい人は売れない」という話を聞くことがあります。
この言葉を聞くと、少し悲しくなる人もいるかもしれません。
真面目にやっている人ほど、そう感じると思います。
ただ私は、少し違う見方をしています。
信頼される人は、必ずしも「いい人」ではないのです。
では何かというと、
「深い質問ができる人」
だと思っています。
ここでいう深い質問とは、相手の本音や価値観に触れる質問です。
例えば、病院の先生を思い浮かべてみてください。
信頼できる先生は、いきなり薬の話をしません。
まず、丁寧に話を聞いてくれます。
どんな症状なのか。
いつからなのか。
どんなときに困るのか。
そうやって理解を深めてから、提案をしてくれます。
だから安心できるのです。
ビジネスのコミュニケーションも、実はこれに近いように思います。
6.とはいえ、いきなり変えるのは難しいものです
とはいえ、「相手の世界に意識を向けましょう」と言われても、急にできるものではありません。
むしろ、
「どう質問すればいいんだろう」
と、また自分の言葉に意識が戻ってしまうこともあります。
これはとても自然なことです。
だから私は、少しずつ整理していくことが大切だと思っています。
問いの方向を整える。
相手の世界を見る視点を持つ。
こうしたことは、少し整理するだけで大きく変わることがあります。
7.というわけで、もし壁を感じているなら
もし今、
信頼関係は大事にしたい。
でも結果が出ない。
そんな壁を感じているなら、一度「問い」を見直してみるのも良いかもしれません。
自分の言葉をどうするかではなく、
相手の世界をどう理解するか。
そこに目を向けてみると、
会話の質が少しずつ変わることがあります。
そして不思議なことに、
結果も自然と変わってくることがあります。
というわけで今日は、
「信頼関係を大事にしているのに結果につながらない理由」
について、私なりの視点で書いてみました。
もし少しでも、
「あ、これは自分かもしれない」
と感じる部分があったら、
それはきっと大事なヒントだと思います。
無理に変えなくても大丈夫です。
ただ、少し視点を変えるだけで、見える景色が変わることがあります。
それでは、今日も良い一日になりますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。