今日は
「問いが変わると、こんなにも世界の見え方が変わるのか」
という話です。
ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、これ、実は日常のコミュニケーションでもかなり影響があるテーマだと思っています。
①「いい質問をしよう」と思うほど、うまくいかない理由
よく言われますよね。
「いい質問をしよう」
「相手のニーズを引き出そう」
営業でも、マネジメントでも、人間関係でも、とにかく質問が大事だと。
これは間違いではないと思います。
むしろ、かなり本質に近い話です。
ただ、ここで一つだけ、ちょっとした違和感があるんです。
それは、「どんな質問をするか」に意識が寄りすぎてしまうことです。
質問のテクニックばかりを気にしてしまう。
言い回しや型にこだわってしまう。
でも、実際にやってみると、なんだか会話が浅い。
うまくいっている気がしない。
そんな経験、ありませんか?
これ、個人的にはすごく自然なことだと思っています。
②「質問の質」よりも前にあるもの
ここで少し視点を変えてみます。
そもそも質問って、何のためにするんでしょうか。
ものすごくざっくり言うと、「相手を理解するため」です。
当たり前のようでいて、意外とここがズレやすいんですよね。
例えばこんな場面です。
・自分が話しやすくなるように質問する
・自分が提案しやすくなるように質問する
・自分の結論に持っていくために質問する
これ、全部“自分のための質問”です。
もちろん悪いわけではありません。
仕事としては必要な場面もあります。
ただ、この状態が続くと、あることが起きます。
会話は成立しているのに、距離が縮まらないんです。
なんとなく表面的。
深く入り込めない。
不思議ですよね。ちゃんと会話しているのに。
ここで大事なのが、「問いの向き」です。
③問いの向きが変わると、会話の質が変わる
問いの向き、というと少し抽象的なので、もう少し分かりやすくします。
シンプルに言うと、「意識がどこに向いているか」です。
自分に向いているのか。
相手に向いているのか。
これだけです。
例えば、営業の場面で考えてみます。
よくあるのが、「この商品をどうやって提案しようか」という状態です。
このときの質問は、自然とこうなります。
「〇〇でお困りですよね?」
「こういう機能、必要じゃないですか?」
一見、普通です。
でも、ちょっと誘導っぽさが出てしまいます。
一方で、意識が相手に向いているとどうなるか。
「最近どんなことで困っていますか?」
「それって、いつ頃から気になっていましたか?」
こういう質問になります。
すごくシンプルです。
でも、会話の深さはまったく違ってきます。
なぜかというと、「答えを取りにいっていない」からです。
相手の中にあるものを、そのまま受け取りにいっている感じです。
④「準備しているのに、うまくいかない」という違和感
ここで、もう一つよくある悩みがあります。
ちゃんと準備しているのに、なぜか結果につながらない。
これも、あるあるです。
むしろ、真面目な人ほどハマりやすい気がします。
・提案内容をしっかり用意する
・想定問答を考える
・流れをシミュレーションする
完璧です。
何も間違っていません。
ただ、その準備があるからこそ、逆に縛られてしまうことがあります。
「この話をしなきゃ」
「ここに持っていかなきゃ」
そう思えば思うほど、質問の幅が狭くなるんです。
結果として、相手の話を“聞いているつもりで聞けていない”状態になります。
ちょっともったいないですよね。
⑤とはいえ、準備を捨てる必要はない
ここで誤解してほしくないのですが、準備は大事です。
むしろ、ちゃんとやった方がいいと思います。
ただ、「準備に支配されないこと」がポイントです。
少しゆるく考えてみてください。
準備は“地図”みたいなものです。
でも、相手との会話は“散歩”に近いです。
地図を持っていても、寄り道することはありますよね。
むしろ、その寄り道の中に面白い発見があったりします。
会話も同じです。
予定通りに進めることよりも、
目の前の相手に興味を持つこと。
これだけで、問いは自然と変わっていきます。
⑥問いが変わると、行動まで変わる
ここが個人的に一番面白いところです。
問いが変わると、質問だけでなく、行動そのものが変わります。
例えば、アポイントの取り方です。
「提案するためのアポ」を取るのか。
「相手を知るためのアポ」を取るのか。
この違い、かなり大きいです。
前者だと、どうしても“売り込み感”が出ます。
後者だと、自然と“対話”になります。
相手の反応も変わります。
ちょっとした違いですが、積み重なると大きな差になります。
だからこそ、「問いって大事だな」と感じます。
⑦立ち止まる時間が、問いを整える
最後に、少しだけ現実的な話をします。
こういうことって、分かっていても忘れます。
日々忙しいですからね。
目の前の業務に追われていると、
・どうやるか
・どう進めるか
・どう結果を出すか
ばかり考えてしまいます。
これは仕方ないです。
むしろ健全です。
ただ、その中で一瞬でもいいので、立ち止まる時間を持てると変わります。
「自分は今、どんな問いで相手と向き合っているんだろう?」
この一言を自分に投げかけるだけで、意識が少しだけ外に向きます。
ほんの少しです。
でも、その差が意外と効いてきます。
⑧というわけで、問いは“整えるもの”
というわけでまとめです。
問いはテクニックではなく、スタンスに近いものだと思っています。
いい質問をしようと頑張るよりも、
どこに意識が向いているかを整えること。
その方が、結果的に自然ないい質問が出てきます。
そして何より、会話が楽になります。
無理に引き出そうとしなくていい。
ちゃんと理解しようとすればいい。
それだけで、少し気持ちが軽くなる気がします。
もし最近、会話がうまくいかないなと感じていたら、
「問いの向き」だけ、少しだけ意識してみてください。
たぶん、思っている以上に変化が出ると思います。
それでは、今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
明日もいい一日になりますように。