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嫌われてもいい、頭ではわかるけど、本当は嫌
今回のコラムは
【嫌われてもいい……けれども……頭ではわかるけど本当は嫌】
というテーマです。
はじめに
『嫌われる勇気』
という言葉が広まりました。
人に嫌られないような言動を優先する、
または、周りからどう思われるのか?気にしてしまう。
それよりも、
自分の考えや主張、自分の人生を生きたほうがいいよ。
というお話です。
ですが、現実問題として、
「嫌わるれる勇気をもって、自分を主張していく行動をしていく……」
なんてことは難しいですよね。
なので今回は、
「嫌われてもいい……と、頭ではわかるけど本当は嫌だ!」
というあなたのために、
その問題を解決するカギについてお伝えしていきます。
『嫌われる勇気』とは?
ここ数年で、
『嫌われる勇気』という本がベストセラーになりましたよね。
これをお読みの皆さまの中にも、
実際に『嫌われる勇気』をお読みになられた方も多いのではないでしょうか?
なんでも、
世界発行部数が433万部も発行されているそうで、
それだけ多くの人々が、
『嫌われる勇気』というテーマに興味を持たれているのでしょう。
ですが実際には、
「嫌われること」を恐れて自分の本心を言えなかったり、
どこかで「人に好かれる」ために何かをしてしまったり、
というパターンを持っている方は多いのではないかと思います。
これは、人間関係においての問題ですが、
部下育成等においても同じことが起きています。
「本心を言ってしまうと、パワハラになってしまうのではないか?」
と内心びくびくしながら対話をする人でも同じことかと思います。
そんな方々に対して、単純に、
「“価値観が違うだけ”ですよ。だからもっと自分の主張をしっかりしましょうね」
と言われても、
頭ではわかるのだけれど、その通りに出来ない……
などと、あなたも思ったのではないでしょうか。
それはいったいなぜなのか?
この話は、この「嫌われる勇気」にまつわる話だけではないのですが、
これらの問題を解いていくカギをお伝えしたいと思います。
「嫌われたくない問題」を解決するカギとは?
そのカギとは、「心の掛け算」という考え方です。
今、あなた自身に起きている状況で結果が伴わない、
うまくいかない、といったケースを
“心の掛け算”という考え方に当てはめてみると、
問題解決の糸口が見えてくるのです。
心の掛け算とは?
心と頭、あるいは心と身体、そして今起きている状況や結果を、
掛けあわせて、その関係性を見ていきます。
まずは、
心や頭、そして身体、結果の状態を、快(+)不快(-)に区分して表します。
そして、心と頭で掛け算をした答えが結果となります。
例えば今回の「嫌われる勇気」の問題を心の掛け算で表すと、
心 ×頭 結果
(-) (+) (-)
やっぱり嫌われたくない、 嫌われてもよいんだ、 やっぱり出来ない
不安、心配 価値観が異なるだけという考え方
というように、
心がマイナスで、頭はプラスという掛け算をすると結果はマイナスになりますよね。
こんな形でも表現できると思います。
心 ×身体 結果
(-) (+) (-)
うまくいくか心配・不安 がんばって自己主張をする 結果良くならない
という形です。
このように何か状況が好転しない、
良い結果にならないなんてケースは、逆に考えてみるのです。
例えば、
頑張っている(+の行動)のに、結果が-ということは、
仮説として“マイナスの心“があるということなのです。
ここで何をお伝えしたいかというと、
つまりは、
マイナスな心のままでどんなに頑張っても結果は変わらない、
心がプラスの状態でなければ、どんなに頑張っても結果は出ない。
ということです。
頑張って無理しても解決しない
先述の話は、
言われてみればイメージとして、確かにそうだよな。と思えるかと思います。
しかし、実際多くの人がおちいってしまうのは、
そのようなマイナスな自分の心の状態を見てプラスにするよりも、
「そんなマイナスなことを言っても仕方ない、
それよりも頑張って行動してなんとかしよう!」
と鼓舞してしまい、
心がマイナスなまま無理して、プラス行動をとろうとしてしまいます。
そうなると先述のように、
心がマイナスのままだと、
どんなに頑張っても(マイナスな心にプラスの行動をかけても)結果にはつながらないのです。
そのため、
今回のようにインプットするだけでは、
(何かの知識であったり、人からの教えであったり、情報を得ようとする行動)
心がプラスの状態でなければインプットしても結果は出ないのです。
マイナスを解決する「承認声がけ」
今現在、マイナスになっている、
自分の心にフォーカスして、その“心”をプラスにすることが必要です。
では、心をプラスにするには、どうすればよいでしょうか?
先ほどの心の掛け算に当てはめて考えてみると、
ー×ー=+
(マイナス×マイナス=プラス)
つまり結果をプラスにしたければ、-(マイナス)を掛けるのです。
「がんばろうとしない」
ということであったり、
自分の心にマイナスなままの「承認声がけ」を自分にするのです。
「心配だよね、怖いよね、不安だよね」
このような「自分を承認するような声がけ」
を自分自身にしていくと、
不思議と心が穏やかになってこないでしょうか?
ということは、
マイナスな心にマイナスのままを声がけすることでプラスになる、
つまり、マイナスの心が浄化・消化されるのです。
例えば、小さな子供が泣いている時に、
「なに泣いてるのよ!泣いたってしょうがないんだから!(泣き止みなさい)」
とするのではなく、
「どうした?そっか、痛かったよね(悔しかったよね、さみしいよね等)」
といった声がけをするイメージです。
ところが実際には多くのケースで、
このマイナスな心が存在するということを見逃しているケースが多いのです。
本当は不安でたまらないのに、本当は嫌で仕方ないのに、
「がんばるしかない!」と頭に言い聞かせて動く、
そして頑張っているのに結果にならないというケースです。
だから、うまくいかないのです。
「このようにうまくいかないのはどうしてかな?」
「何か自分の心にマイナスがあるからなのではないかな?」
ということを自分で探してみて、そしてそれを見つける!
そして、その見つけたままに、認めていくと、
不思議なもので、このマイナスな気持ちが浄化されるのです。
そうすることで、心が穏やかになり、プラスの状態になるのです。
その+になった状態で、頑張り始めると、
心(+)×身体(+)=結果(+)
となります。
つまりは、同じ行動であっても、
心がマイナスのままでは結果につながらず、
心がプラスになって初めて結果につながるのです。
日頃から「心の掛け算」を当てはめて考える
このことは、自分自身を振り返ることであっても、そのまま使えますし、
実は人に対しても、この心の掛け算を踏まえてみることで、解決に導くことが出来るのです。
人に対してというところで見ると、
例えば部下がなかなか思うような成果が出ない、
といったケースにおいて、
結果から心に何かマイナスがないか?
という視点で当てはめてみるのです。
結果(-)=行動(+)×心(-)
成果が出ない(-)=頑張っている(+)×何か心にマイナスがあるのでは?
ということです。
このように考えてみると、上司は、
「何か心にひっかっていることはない?」
「不安や心配なこととかない?」
「無理にがんばろうとしていない?」
「どんなことでも構わないから正直に言ってみて」
といった声がけが出来るようになり、
部下のありのままの現実を把握することが出来るのです。
そして、その不安を聴いていくことで、
相手も自然とその不安を口にすることで、気持ちが消化・浄化していくのです。
また、そこに
相手の事実とは異なる“思い込み”や“捉え違い”があったりすることで
解消のお手伝いをすることが出来るのです。
この“口にする”ということがとても大切なのです。
自分の心の内は抱えているままだと、
どんどん大きくなってしまうのですが、
口にすると、不思議と軽くなっていくのです。
こうして、人を見ていくと、
本質的な問題として、“相手の心の中にある障壁”を見るようになり、
より本質的な問題解決が出来るようになるのです。
最後にまとめ
いかがでしたでしょうか?
最後にもう一度整理してお伝えすると、
・頑張って行動しているのに、結果が出ない(うまくいかない)のは、
心にマイナスがあるのでは?という仮説を持つ。
・その心にマイナスな気持ちがないか
観察してみる(自分のことでも人のことでも)。
・マイナスな心が見つかったら、
なぜそのような気持ちになるのか、自分に質問してみる。
・それにより、マイナスな心境になっている理由をアウトプットする。
・心が軽くなるまで続ける(あらゆる方法を使って)。
・心が軽くなったら(+)になったら、その心で、
あらためて、どうすればよいのか?を考えてみる。
・そのように行動してみる
・だんだんと結果が付いてくるようになる
という流れです!
心の掛け算、ぜひ覚えておいてくださいね!
もし自分のケースはどうなんだろう???
と思った時は、ぜひご質問をお寄せくださいませ!
お待ちしております!!!!
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それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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質問型コミュニケーション協会代表理事
30代の頃、激務に追われ自身の心身のバランスを崩しうつ病で休職。
その頃にコーチングに出会い人生が大きく変化。
累計発行部数20万部の質問型営業開発者青木毅からコーチングや質問型営業を習いその後、15年10,000時間に及び、相手の深い価値観を引き出し寄り添うコーチングを行う。
中小企業社長様から中学生まで多種多様な方のサポートをしてきた経験から質問型コミュニケーションを法務省等の自治体、および製造業・士業・保険会社・介護・製薬会社・美容業等へと広める活動をしている。好きなものは奥さんとの神社巡りと歌うこと。実は過去に音楽活動をしていました。