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【プロが解説】承認力とは?部下育成・コーチング・優れたリーダーは承認力がスゴい

COLUMN上司部下

部下が自分の指示を聞いてくれない。

 

チームを持ってリーダーになったのはいいが、

何をしたらいいかわからない。

 

部下の育成をしているが思うようにいかない。

 

 

などなど、

人材育成やチーム運営などで、

悩みを抱えることありますよね。

 

そういった場面で役立つのが、

「承認力」というスキルです。

 

 

 

 

 

 

『一般社団法人質問型コミュニケーション協会代表理事』の安井です。

 

 

様々な業界や会社において、

リーダー育成、人材育成、

チームマネジメントなど

 

コーチングをベースとして、

コミュニケーション研修をおこなっている私が、

 

『承認力』とはそもそも何か?

なぜ必要なスキルなのか?

 

について解説していきます。

 

 

 

【そもそも承認とは?】

『承認』とは?

辞書で言葉の意味を調べてみると、

 

『その事柄が正当だと認めること、もっともだと認めること』

と書かれています

 

人とのコミュニケーションにおいて、

 

この『承認力』が高いことが、

円滑な人間関係を築くうえで、

質問力と同様に、とても大切な力であると言えます。

 

 

人との円滑なコミュニケーションが必要な

仕事においてはもちろん、

 

友人関係や家族関係においても

この「承認力」が高いことによって

より高い関係性を築いていくことが可能となるのです。

 

【人は誰しも承認欲求を持っている】

 

なぜこの「承認力」が

相手との関係性を築いていくにあたって

大切な力なのかを解説します。

 

 

このことを理解していただくために、

“マズローの欲求5段階説”を知っておくと、

とても理解しやすくなります。

 




上記の図にありますように、

人は本能的に下から順に欲求を満たしたい生き物なのです。

 

 

日本人は一般的に、

ほとんどの人が家族を持ち、

そして多くの方が会社に勤めるという形で、

社会的欲求が満たされています。

 


そうすると、

次に無意識に「承認」を求めるのです。

 

仕事や家庭をはじめ相手に認められたい、

褒められたい、そして自信を持ちたい

という欲求を誰しもが持つのです。

 

 

SNSでいいねをもらえると嬉しくなるのは、

まさにその承認欲求が満たされるからなのです。

 

SNSが人間が持つ欲求を満たしてくれるツールだからこそ、

これだけ普及したとも言えるでしょう。

 

 

沢山の投稿をする人は、

承認欲求を満たしたいが故に投稿をしている、

と言っても過言ではないかもしれないですね。

 

 

【承認力とは?優れたリーダーは承認力が高い?】

 

「承認力」とは、相手から見て、

 

この人はどんなことでも、

受け止めてもらえているな、

認めてもらえているな。

 

と無意識ながらも感じさせ、

安心感を与えることが出来る力が高いことです。

 

この人は自分のことを

本当にわかってくれているな

と感じてもらえる力が高いことを言います。

 

 

 

例えば、

部下がリーダーに安心感を持たずに警戒心を持ち、

わかってくれてないな、と感じていたとしたら、

そのチームはどうなるでしょうか?

 

 

反対に、

メンバーがなんでも言いあえて、

 

チーム員たちがそれぞれ、

自分のことをよくわかってくれている、

見てくれていると感じられたとしたら、

そのチームはどうなるでしようか?

 

 

警戒しあっているチームか、

安心感のあるチームか、

全く違ったチームになりますよね。

 

 

 

だからこそ、

優れたリーダーの要素の一つとして、

この「承認力」は必須の力なのです。

 

 

【承認力が高いと部下育成にも有利?承認力を高めるメリット】

 

部下やチームメンバーを育てるのがリーダーの仕事です。

 

しかしながら、

リーダーである方も

プレイヤーであることが多いので忙しく、

 

なかなかメーバーのためだけに

じっくりと十分な時間をかけて

向き合っていくことが出来ません。

 

 

従いまして、

出来るだけ自分の時間を取らなくても、

メンバー自らが前向きに積極的に

動くようになる必要があります。

 

その方がいい意味で楽ですよね。

 

 

このことを考える際に、

先程のマズローの欲求5段階説を

再度見ていただきたいのです。

 

 

承認欲求が満たされると次に来るのが成長欲求です。

 

つまりリーダーは

メンバーや部下の承認欲求を満たすことによって、

成長欲求を引き出すことができるのです。

 

 

ですが、多くの場合は、

リーダーはこの承認欲求を満たす前に、

メンバーや部下にもっと成長してほしいと、

成長を求めてしまいます。

 

 

ここで考えてみてください。

 

あなたは、

成果を出すことで認められたり、

昇進や昇格、そして昇給といった目に見える形で、

実は承認欲求を満たすことができているのですが、

 

 

メンバーや部下の立場の人は、

なかなか目に見える成果という形を出せなかったり、

昇格、昇給もなかなか難しいものです。

 

より自分のことを認めてほしいわかってほしい

と言うような承認を求めるのです。

 

 

そう考えたときに、

このコミュニケーションによる承認を重ねることで、

 

承認欲求を満たし、

成長欲求が自然と湧きあがるようにすれば、

 

 

先述の、

あなたが出来るだけ自分の時間を取らなくても、

メンバー自らが明るく前向きに

積極的に動くようになることにつながるのです。

 

【承認はコーチングにおいてのベースのスキル】

 

部下や相手が自ら自発的に積極的に

動けるように、

コーチングを行っている方も多いと思います。

 

 

コーチングは、

傾聴、質問、承認、フィードバックなど

どれも欠かせない要素の組み合わせで成り立っていますが、

 

相手から答えを引き出すと言う部分が

最も特徴的であるが故に

「質問力」にフォーカスが当たりがちです。

 

 

しかしながら質問とは、

この「承認力」とセットで用いないことには、

もろはの剣となってしまいます。

 

なぜなら、

質問により相手に不快な思いをさせたり、

相手を落ち込ませたり、

時に相手を追い込んでしてしまい、

 

質問をされるのが怖い

といったような感覚すら与えてしまうのです。

 

 

そうならないためにも

この「承認力」をしっかりと身に付けておくことが大切なのです。

 

【承認には6つの種類がある】

 

「承認」と一言でいっても、やり方は様々です。

状況や相手によっても適した方法がいくつかあります。

 

そこで、承認の種類について6つ解説していきます。

 

①存在を承認する

 

会話の中で承認をする、

と思われがちですが、

 

実はコミュニケーションを取る以前から

承認をすることが大切なのです。

 

 

例えば、

「おはよう!」「お疲れ様!」

「いってらっしゃい!」「おかえり!」「元気?」

と言った挨拶やちょっとした声がけ等、

 

これらのひとことを伝えるだけでも相手の

「存在を承認」することになります。

 

 

人が一番辛いのは、

無言や無視といった状況です。

 

そのため、

相手の存在を認める、

というのも承認になります。

 

 

その他にも、

仕事を任せたり、役割を与えたり、

メールにはすぐ返事をしたり、

約束の時間をきちっと守る

 

といった日頃の何気ない行動によって

承認をすることができるのです。

 

②共感する

 

共感とは、相手と気持ちや考えが同じ場合に、

「そうだよね~」「ですよね~」「わかる~」

「同じ!」「そうそう!」「私もそう思う!」

等と言った言葉をかけることです。

 

人は共通項や価値観等が似ている人ほど、

親近感がわき、距離感が縮まりやすくなります(類似性の法則)

 


だからこそ、

このような気持ちを持った時は、

しっかりと言葉にしましょう。

 

これについては、おそらく、

多くの方が意識せずとも自然に出来るものです。

 

 

③労う、感謝の気持ちを示す

 


「お疲れさま」「いつも、ありがとう」「助かったよ」

「感謝です」「大変だったね」「●●さんのおかげだよ」等、

 

やってもらって当たり前

ということを当たり前にしないことです。

 

 

これらをきちんと言葉にすることで、

相手は認めてもらえてると感じ、

やる気が上がります。

 


④褒める


「いいね!」「えらいね」「完璧だね」

「さすがですね」「すごいね」「素晴らしいね」「センスいいね」等、

 

人は、褒められた方が

やる気が出るという方が多いのではないでしょうか?

 

 

単に見た目等の素晴らしいところ

(身なりや持ち物等)を見つけて、

褒めることも大切です。

 

 

しかしながら、

コミュニケーションにおいては、

単に目に見える見た目というところだけではなく、

 


質問によって、

相手の考えや思い、価値観といった部分を引き出して、

それをしっかりと承認する(認める・褒める)ことが大切です。

 

 

話を聴かせていただきながら、

相手の素晴らしい所を探して、

それをしっかりと言葉にしましょう。

 

 

また単に「素晴らしいですよね」と

認める・褒めるだけでなく、

具体的な事象と共に認める・褒めるとさらに効果的です。

 

 

「いつも人が気づかないところの掃除をしてくれているのが素晴らしいよね」

「先週は1つしかできなかったことが2つもできるようになってるね」

などと具体的に褒めると効果的です。

 


⑤寄り添う


言葉にはせずとも

「(あなたのことを思うと)」「(あなたの立場を思うと)」という、

同情や感情移入の状態で、

 

「そうだよね~」「ですよね~」「確かにね~」

「●●だよね~」「●●だったよね~」等、

 

相手の価値観や思い、考え、

行動の特性をみると確かにそうだなということを示します。

 

 

これが出来るようになるには、

日頃から相手のこと、

価値観を観察したり、理解したりする必要性があります。

 

 

ただし、

相手への同情や感情移入が強すぎるあまりに、

先へ進めないということがないよう、

あくまでも客観的な視点をわすれないことが重要です。

 

⑥そのままを受け止める(相手の意見と自分の意見が異なる時)

 

相手の意見に対して、

言葉にはせずとも「(あなたはそう思うのですね)」

という気持ちで、

 

「●●なんだ~」「●●なんですね~」

「そう思うんだね~」「そう考えるんですね~」

等と相づちをうつ、答えることが大切です。

 

 

たとえ、

相手の気持ちがわからなくても、

相手と自分の気持ちや考えが違っていたとしても、

否定せずに受け止めたことを示します。

 

 

ここが、承認において1番難しいところです。

 

 

なぜなら

あなたにはあなたの考え方や思いがあります。

それが正しいと思ってしまいがちです。

 

なので、

素直に共感すること、

受け止めることは難しいのです。

 

 

どうしても、

自分と異なる考え方や思いを言われると

 

ついつい、「しかし~」「でも~」

といった言葉を言ってしまいがちです。

 

 

ですが、

これらの言葉を口にしたり表情に出した瞬間に

相手は否定をされたと感じ心を閉ざしていき、

前向きな気持ちでなくなってしまうのです。

 

【より深い承認をするための3つのコツ】


ここまで承認について解説してきましたが、

ただ褒めると良い、ということではありません。

 

承認の仕方というものもあります。

 

そのため、

深い承認をするためのコツを3つお伝えします。

 

①プロセス(行動・考え方・気持ち)を承認する

 

人は目に見える結果を相手が出したときは

簡単に承認することが出来ます。

 

例えば、

「試験に合格しました!」⇒「すごいね!」、

「フルマラソン完走しました!」⇒「さすがですね!」

といったケースです。

 

 

しかしながら、

これでは、結果が出ていないと

褒めることができません。

 

 

実は、

目に見える結果や成果が出ていなくても、

承認することは可能なのです。

 

それは、

相手の「行動」や「考え方・思い」を承認するです。

 

 

例えば、

「今日、必ず電話を1番でとるようにしたんですが、

結局、Aさんの方がいつも早かったんです」

と言われた場合に、

 

「そっか~、でも頑張ってくれたんだね、ありがとう!うれしいよ」
「そっか~、でもその意気込みは本当に素晴らしいよ!最高!」
「そっか~、でも1番にとるようにしたってすごいじゃん!がんばったね!」

といった行動をしたことに承認したり、

 

行動ができていなかったとしても、

「考え方や思いを承認」することも可能なのです。

 

 

「そっか~、でも、その気持ちが本当にうれしいよ、ありがとう!」

「そっか~、でも、そういう気持ちを持ってるって素晴らしいよね!」

「そっか~、そんな風に思ってくれてる人ってなんてなかなかいないよ!」

などと気持ちの面を承認することができます。

 

 

②リフレーミングによる承認

 

これは、

相手が自分のことを

ネガティブにとらえている時に効果的な承認です。

 

これを「リフレーミング」と言います。

 

 

相手が話した内容をプラス面から捉えて返すのです。

やり方としては、

 

「私とても頑固なんです」 

⇒ 自分の意思がはっきりしているってことだね!

 

「私お人よしなんです」

⇒ それだけ相手思いってことだね!

 

といったケースです。

 

同じ事柄でも、

見る視点や意味を変えれば、

プラスに伝えることができます。

こういった承認の仕方もあります。

 


③承認の言葉を積み重ねる


ここまでお伝えしている承認を

積み重ねていくことで、より効果が増します。

 

承認のシングル

⇒ 「いや~、〇〇さんさすがですね!」

 

承認のダブル

⇒ 「いや~、〇〇さんさすがですね!」

  「本当にそれって大切ですよね~」

 


承認のトリプル 

⇒ 「いや~、〇〇さんさすがですね!」

  「本当にそれって大切ですよね~」

  「私も、その姿勢をぜひ見習いたいと思います!」

 

このように、

重ねるとより大きい承認となります。

 

【承認力を鍛え高める方法】

 

日常で実践できる、

「承認力」を鍛える方法があります。

 

 

効果的な方法としては、

メールやLINEといった

「文字でのコミュニケーション」において

しっかりと承認をすることです。

 

 

なぜなら、いきなり

会話などのコミュニケーションにおいて

承認を実践しようと思っても、

 

 

意識が強すぎるがあまりに

相手の会話を聞けなくなってしまったりしてしまい、

 

会話自体が本来の目的からぶれてしまう、

という可能性があるからです。

こういった失敗談は、始めはありがちです。

 

 

しかし、

文字でのコミニケーションであれば

間ができるために

 

じっくりと意識をして考えながら

文章を作っていくことができます。

 

効果的なのですぜひ試してみてください。

 

 

そしてそこから、

実際のコミニケーションで

その承認を使えるようになることがとても大切です。

 

そのためには、

承認の言葉、対応を

できるだけ口にするよう意識をしてください。

 


日ごろから意識をしていないと、

いざ肝心な時に力を発揮できなくなります。

 

 

まずは文字で承認をする。

そして、それを声に出していくことです。

練習、トレーニングをしっかり行いましょう。

 

【承認力は対人関係に必要なスキル!高めておいて損は無し】

 

このように

「承認力」を高めることによって、

あなたの身の回りの人たちが

どんどん明るくなり積極的に前向きに動くようになると、

 

 

あなた自身も

もっともっと楽しく充実した日々になると思います。

 

 

ここでお伝えした「承認力」は、

どちらかと言うと

仕事に関するものでお伝えしました。

 

ですが、

お気づきかと思いますが

 

家庭においてもこの「承認力」を使うことによって

家族関係をもより良好なものにすることができます。

 

 

人としての欲求を満たし、

そこからさらに個人個人が

それぞれの能力を発揮して成長していく。

 

そして豊かな社会を築いていけるように

しっかりと「承認力」を高めていきましょう!