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やる気のない社員? それ、もしかすると「伸びしろ」かもしれません。

yasui

こんにちは!安井です。
今回は「やる気のない社員をどうするか?」というテーマについて書いてみたいと思います。

よく、企業の現場でこんな声を耳にします。

「うちの社員、やる気がなくて困ってます」
「どうせ指示しないと動かないんですよ」
「今の若手は受け身だし、成長意欲も低いし」

——この手の嘆き、実はけっこう共通してます。

たしかに、目の前の社員が「なんだか覇気がない」と感じると、
「この人には無理なんじゃないか」と判断したくなる気持ち、わかります。

でも、ちょっとだけ見方を変えてみませんか?

今日はそんなお話です。


目次

【1】「やる気がない=能力がない」ではない

「やる気が見えない人は、能力もない」
これって、意外と多くの人が無意識に思っていることです。

でも、実際はそう単純じゃないんです。

私が以前お話を聞いたとある社長さん。
その方の会社には、正直なところ「他社では通用しないかも?」と思われるような社員が多かったそうです。

入社の理由も「なんとなく楽そうだったから」
正直、期待しづらいですよね。

けれどその社長さんはこう言い切っていました。

「私は、彼らの“可能性”しか見ていません」

この言葉、結構グッときませんか?


【2】1on1で可能性のスイッチを押す

その会社では、全社員30人と月1回以上、必ず1on1の面談をしているとのことでした。

何をするのかというと、評価でも叱咤激励でもありません。

ただ、話すんです。
その人の生い立ちとか、趣味とか、過去の体験とか。

一見、仕事と関係なさそうな話ばかり。
でも、ここから「その人ならではの強み」が見えてきたりするんです。

たとえば、
「小学校の時にイベントの飾り付けが楽しかった」
という話をした社員が、今では社内装飾の責任者。

「ブログを趣味で触ってた」という人が、Web管理のプロに。

過去の経験が、未来の役割につながる。
これって、まさに“伸びしろの発見”です。


【3】「まさか自分が」から始まる成長物語

この話を聞いて思い出したのが、ある言葉です。

「人は、信じられたときに変わる」

あまりに使い古された言葉ではありますが、
やっぱりこれは真実だなと感じます。

なぜなら、1on1の対話を重ねた結果、
「まさか自分がこんな立場で仕事をするなんて」と言っていた社員が、
今やチームの中心になっていたりするんです。

そして、彼らの口から出てくるのはこんな言葉。

「社長と話してたら、やろうと思えたんです」

この一言が出るかどうか。
これが、社員が“変わる人”になるか、“変わらないまま”になるかの分かれ道かもしれません。


【4】「この人には無理だ」と思ってしまう理由

ただし、正直なところ。
部下や社員の“できていないところ”ばかりが目につくというのは、ごく自然なことでもあります。

成果が出ていない
報連相が甘い
言われたことしかやらない

こういう現象が見えると、
「やっぱりこの人は成長しないかも」と思ってしまっても無理はないです。

でも、それが“本質”とは限らないんですよね。


【5】過去にヒントがある。だから質問してみる

じゃあ、どうすればいいのか?

私がいいなと思ったのは、「質問型コミュニケーション」です。

これはざっくりいうと、
相手の過去や価値観に焦点をあてて、可能性を引き出すコミュニケーション手法のことです。

たとえば、

  • 「今までで一番夢中になったことって何ですか?」

  • 「子どもの頃、何をしてる時間が一番楽しかったですか?」

  • 「最近、プライベートで嬉しかったことは?」

こんな問いから、その人の本質や原動力が見えてきたりします。

とはいえ、こういう質問をいきなり投げるのって、ちょっと照れくさいかもしれません。

でも、実は人って、「自分の話を丁寧に聴いてもらえる」だけで、エネルギーが湧いてくるものです。


【6】リーダーは“探偵”であれ

リーダーやマネージャーは、よく「旗を振る存在」だと言われます。

でも私は、「探偵」でもあるべきだと思うんです。

つまり、「この人には何があるんだろう?」と
興味を持って観察し、聞いて、仮説を立てる。

そして、そこから「これやってみない?」とチャンスを提示してみる。

その繰り返しが、社員の可能性を引き出し、
組織に“まさかの人材”を増やしていくのだと思います。


【7】「変わらない人」はいない。でも…

もちろん、すべての社員がみるみるうちに成長するわけではありません。

中には、時間がかかる人もいれば、なかなか変化しない人もいます。

でも、そういうときに
「この人は可能性がない」ではなく、
「まだ開けてない扉があるかも」と思ってみてください。

それだけで、関わり方が少し変わるかもしれません。


【8】というわけで:社員の“やる気”は、信じるところから始まる

やる気のない社員を前にしたとき、
まず「この人はダメだ」と決めつけてしまいたくなる気持ち、わかります。

でもその前に、「どんな過去があって、何が好きで、何が得意なのか?」
そんな視点で一度、ゆっくり話してみてはいかがでしょうか?

質問しながら、少しずつ相手を知っていく。

そのプロセスこそが、
「やる気がない人」を「会社の宝」に変えるきっかけになるかもしれません。

今日のまとめ

  • 「やる気がない=能力がない」とは限らない

  • 1on1面談は“人の強み”を見つけるチャンス

  • 質問型コミュニケーションで“可能性のスイッチ”を押す

  • リーダーは「答えを出す人」より「問いを投げる人」に

  • どんな人にも“まだ開いてない扉”があるかもしれない

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、良い一日を。


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