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昇格リーダー研修で毎年感じる“ある共通点”

yasui

こんにちは!
いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日は「昇格したばかりのリーダーが陥りがちな、ある共通点」についてお話ししたいと思います。

この時期になると、各地の企業や自治体でリーダー向けの研修を担当させていただく機会が増えてきます。
昇格したてのリーダーって、やっぱりどこか独特の空気感があります。ちょっと背筋が伸びたような、でも少し不安げなような…。

さて、そんな彼らに毎年向き合っていると、「あ、まただな」と感じる“ある共通点”が浮き彫りになってくるんです。

目次

【1】一般論:「リーダーたるもの、目的・目標を明確にすべし」

研修では必ずと言っていいほど、「組織としての目的や目標を明確に持ちましょう」というテーマを扱います。
営業チームであれば、

  • 営業の“目的”ってなんだろう?

  • チームとして、どんな“目標”がある?

  • それを支える“個人の目標”は?

といったことを話します。

でも、ここでよく聞かれるのが、「そんな当たり前のことを今さら学ぶ必要あります?」という反応です。
…うん、正直その気持ちも、わかります。

【2】当たり前こそ、落とし穴

だけどですね、「わかっているつもり」が一番怖いんです。
これは決して精神論ではなくて、実務上でもはっきり現れてきます。

例えば、あるワークショップで「チーム全体で何かを達成する」という課題を出すと、途端に普段の“無意識のクセ”が表れます。

  • 自分の作業だけを終えて満足する人

  • 周りが困ってても「自分の仕事じゃない」と関与しない人

  • 「目的は伝えたはず」が、現場では誰も知らないケース

これ、実際によくあります。

つまり、「目的を共有する」という“当たり前”が、実はまったくできていない。
しかも、それに本人たちがまったく気づいていないんです。

【3】無意識のクセは、鏡を見ないとわからない

私は研修では、できるだけワーク形式で進めるようにしています。
座学で「こうあるべきです!」って言っても、正直右から左に流れていくだけですからね(笑)。

ワークだと、無意識のクセがまるっと見えます。

  • 困ったことがあっても、質問せずに抱え込む

  • わからないのに「わかってるフリ」をする

  • 言いにくいことを、なんとなく避ける

これ、仕事に限らず、日常でもよくありますよね。
でも、チームで成果を出すためには、これらの“無意識”がボトルネックになります。

【4】目的と目標、分けて考えてますか?

特に営業チームの方には、こう聞きます。

「あなたのチームの“目的”は何ですか?」

返ってくる答えの多くは、「売上を伸ばすことです」といったもの。

……いや、それ、“目標”なんですよ。

売上はあくまで数字であって、その先にある“なぜ売るのか”が“目的”です。

  • お客様にどんな価値を届けたいのか?

  • その価値は、社会にどんな影響を与えるのか?

  • それが会社にとって、どんな意味を持つのか?

こういった“目的”が曖昧なまま、目標数字だけを追ってしまうと、気持ちが続かないんです。
「やらされ感」が出たり、「どうせ無理でしょ」と諦めたり…。心がついてきません。

【5】とはいえ、理想ばかりでも動けない

ここでひとつ、読者の方が感じそうなモヤモヤに先回りしておきますね。

「そんなキレイごとばかり言っても、現場は数字がすべてなんですよ…」

そう思われる方も多いと思います。
そして、それは間違いではありません。数字を無視していい理由にはならない。

だけど、「目的を共有すること」と「目標を追うこと」は、両立できます。
むしろ、“なぜこの数字が必要なのか”がわかっていれば、追うのもラクになるんです。

数字に意味がないから、しんどいんです。

【6】新任リーダーがハマりがちな罠

昇格したばかりのリーダーは、「役職がついたからにはしっかりやらなきゃ」と思いがちです。
だから、指示を出すことに力を入れたり、成果を強く求めたりします。

でも、本当にリーダーに求められているのは、「目的を共にすること」なんです。

  • チームが“なぜ”やっているのかを語れること

  • その想いを、現場メンバーに伝えられること

  • 意見の出しやすい“空気”をつくること

これらがあるだけで、チームの熱量は変わります。
ぶっちゃけ、スキルやノウハウよりも、よほど大切だと私は思います。

【7】というわけで、「当たり前」を疑うことから始めよう

研修のたびに思うのは、「知っている」と「できている」は別モノだということです。

リーダーである前に、ひとりのメンバーとして、そしてひとりの人間として、
「自分は今、何のために動いているのか?」
その問いかけが、チームにも自分自身にも深みを与えます。

そして、忙しい日々の中でふと立ち止まって「目的ってなんだっけ?」と考える瞬間があるだけで、チームは変わっていきます。

だからこそ、あえて「当たり前のこと」を、何度でも見直していきたいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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