コラムCOLUMN
営業やチームマネジメントにも通じる“信頼のつくり方”
こんにちは!安井です。
突然ですが、あなたには「つい、ここを選んじゃう」っていうホテルってありますか?
私は仕事柄、あちこち出張が多いのですが、泊まるホテルはだいたい決まっています。
いや、正確に言うと、「決めている」と言ったほうが近いかもしれません。
それが、ちょっと変わってるんですよ。
場所が便利なわけでもない。
最先端のデザインでもない。
ましてや高級でも、話題のホテルでもありません。
にもかかわらず——
私は、毎回そこに泊まりたくなってしまうんです。
今日はそんな、「立地もイマイチなのに、選ばれてしまうホテル」の話から、
営業やチームマネジメントにも通じる“信頼のつくり方”について書いてみようと思います。
目次
- 【1】「駅から遠いけど、どうしてもここに泊まりたい理由」
- 【2】20年越しの“おかえりなさい”が染みる瞬間
- 【3】おもてなしは“個人の気遣い”ではなく“仕組み”だった
- 【4】営業やチームでも、“あなた仕様”が大事なんです
- 【5】「質問型営業」が強い理由
- 【6】誰が対応しても、変わらない安心感
- 【7】「型」があるから、自由になれる
- 【8】というわけで、選ばれる理由は“人の技”ではなかった
【1】「駅から遠いけど、どうしてもここに泊まりたい理由」
大阪出張のたびに利用する、あるビジネスホテルがあります。
阿波座駅から歩いて10分。
キャリーバッグを引きながら歩くのは、正直ちょっとしんどい距離です。
バスもあるけれど、混雑していると周囲に気を使ってしまうし、
「すみません…」なんてペコペコ頭を下げながら乗ることもしばしば。
でも、それでも、ここに泊まっちゃうんです。
なぜか?
理由はたった一つ。
「大浴場とサウナがあるから」(笑)
正確に言えば、それだけではありません。
実は——
“枕”なんです。
【2】20年越しの“おかえりなさい”が染みる瞬間
そのホテルに初めて泊まったのは、もう20年くらい前のこと。
その夜、私は枕が高すぎて、なかなか寝つけませんでした。
そこで、フロントに「低めの枕、ありますか?」と聞いてみたんです。
すると、すぐに用意してくれて、しかもその対応がとても丁寧だったんですよね。
その時点で「いいホテルだなあ」と感じていたのですが——
翌年、また泊まってみると、
部屋には最初から“低い枕”がセットされていたんです。
しかも、スタッフの方は毎年変わっているようなのに、
毎回「低めの枕をご用意しております。ごゆっくりお休みください」と言ってくれる。
これには、毎度じーんとしてしまいます。
「自分のことを覚えてくれている」
たったそれだけで、人は、安心しちゃうものなんですよね。
【3】おもてなしは“個人の気遣い”ではなく“仕組み”だった
ここで「すごいな」と思うのは、属人化していないことです。
スタッフが変わっても、毎回同じように対応してくれる。
つまりこれは、“個人のホスピタリティ”に頼っているのではなく、
仕組みとして記録され、引き継がれているということです。
もしかしたら、チェックイン時に「枕:低」とか、
管理システムにメモしてあるのかもしれませんね。
でも、その“たった一言のメモ”が、何年も続く信頼を生んでいる。
これって、すごいことだと思いませんか?
【4】営業やチームでも、“あなた仕様”が大事なんです
実はこれ、営業でもチームマネジメントでも、まったく同じことが言えるんです。
例えば——
営業担当が変わったとき、お客さんが「前の人のほうが良かった」と言い出すこと、ありませんか?
その背景には、
-
前任者の提案が良かった
-
自分の希望を理解してくれていた
-
話しやすかった
といった、パーソナルな関係性があるはずです。
でも、これを“人”に依存してしまうと、属人化になってしまいます。
じゃあどうすればいいか?
仕組みとして「あなた仕様」を残すことです。
【5】「質問型営業」が強い理由
最近、注目されている営業手法に「質問型営業」というものがあります。
これはざっくり言うと、相手のニーズを掘り下げるために、質問を中心に進めていく営業手法です。
一方的に「うちの商品、すごいですよ!」と売り込むのではなく、
「どんなお困りごとがありますか?」と聞く。
そして、「それなら、こんな解決策がありますよ」と寄り添う形で提案する。
これができると、お客さんは「この人、ちゃんと自分を見てくれてる」と感じます。
つまり、「あなた仕様」の提案ができるわけですね。
【6】誰が対応しても、変わらない安心感
ポイントは、「質問型営業」が誰でも再現可能な“型”として存在することです。
一人ひとりのセンスや経験に頼るのではなく、
チームとして「こういう質問の流れで進めよう」と仕組み化しておけば、
誰が担当しても同じように信頼が生まれます。
これは、まさに私が泊まっているホテルと同じ構造なんです。
スタッフが変わっても、低い枕が出てくる。
営業担当が変わっても、「あなたらしい提案」が続く。
この再現性こそが、信頼の本質です。
【7】「型」があるから、自由になれる
ここでひとつ、誤解しやすいポイントがあります。
「型があるって、窮屈じゃない?」
「マニュアル通りだと、気持ちがこもってないように感じる…」
わかります。その気持ち。
でも、型があるからこそ、柔軟な対応ができるんです。
料理人がレシピを覚えた上でアレンジを加えるように、
営業も接客も、まずは“型”があることで、自由に応用できるようになります。
大切なのは、マニュアルではなく文化として根付いているかどうかです。
【8】というわけで、選ばれる理由は“人の技”ではなかった
今日の話をまとめると——
-
人に頼るのではなく、仕組みによって“あなた仕様”を再現する
-
信頼は、蓄積と引き継ぎによって生まれる
-
型があるからこそ、自由で柔軟な応用が可能になる
そんな気づきを、ちょっと駅から遠い大阪のホテルが教えてくれました(笑)
ちなみにそのホテル、「スーパーホテル大阪天然温泉 阿波座」ってところなんですけど、
男性の方なら、打たせ湯やロウリュウサウナも楽しめちゃいますよ。
立地はイマイチでも、心地よさはピカイチです。
ぜひ、機会があれば泊まってみてくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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