コラムCOLUMN
1対1の対話で絶対に聞いてほしい“たった一つの質問”とは?
こんにちは、安井です。
今日はですね、面談でもコーチングでも、あるいは上司と部下の1on1でも、「これだけは絶対に聞いてほしい!」という質問についてお話ししようと思います。
といっても、そんな大げさな話ではありません。どこかで聞いたことがあるかもしれませんし、「それって、あたりまえじゃない?」と感じるかもしれません。でも、シンプルなことほど、忘れがちだったりするんですよね。
というわけで、今日のテーマは──
「最後に感想を聞こう!」というお話です。
目次
- ①なぜ、面談の最後に“感想”を聞くべきなのか?
- ②「そんなの、顔を見ればわかるでしょ?」は危険な思い込み
- ③「感想」は、言葉にして初めて整理される
- ④上司やファシリテーター側の“安心感”にもつながる
- ⑤本音を引き出すコツは「問いかけの言い方」にアリ
- ⑥感想を聞くだけで「納得感」が増す不思議
- ⑦感想がイマイチだった時の対応はどうする?
- ⑧言葉で終わるから、言葉で締めくくる
- ⑨感想を聞く文化があるチームは強い
- ⑩というわけで、次の1on1から聞いてみよう
①なぜ、面談の最後に“感想”を聞くべきなのか?
さて、いきなりですが、あなたは1対1で対話をしたときに、最後どんなふうに締めていますか?
「じゃあ、これでよろしく!」
「次回までに進めておいてね」
みたいな、ちょっとビジネスライクな終わり方になっていませんか?
もちろん、それが悪いというわけではないんですが……でもですね、「この人、ちゃんと自分の話を聞いてくれたな」とか、「この時間、意味があったな」と相手が感じるには、もう一歩だけ踏み込んでほしいのです。
その一歩が、「今日、話してみてどうでしたか?」という、感想を聞くことなんです。
②「そんなの、顔を見ればわかるでしょ?」は危険な思い込み
人によってはこう思うかもしれません。
「だいたい表情でわかるし」
「途中で“わかりました”って言ってたから、問題ないでしょ」
うん、気持ちはよくわかります。でもですね、これ、けっこうな“落とし穴”です。
というのも、人は「言いたくても言えないこと」をけっこう抱えてるんです。
特に、部下やクライアントなど“受ける側”の立場の人ほど、「うーん…でも、上司の言ってることだし」「断りにくいし」という空気感に飲み込まれやすくなります。
で、結局あとで「言われた通りにやったけど、やっぱり納得いかなかった」みたいなことが起きる。ありがちですよね。
③「感想」は、言葉にして初めて整理される
では、なぜ「感想を聞く」ことがそんなに大事なのか。
それは、人は話すことで思考が整理されるからです。
たとえば、「今日の話、どうでしたか?」と聞かれて初めて、自分の中にあった気づきやモヤモヤが言葉になる。
-
「あ、なんか気持ちがすっきりしました」
-
「自分のやることが明確になって安心しました」
-
「うーん…ちょっと不安が残ってます」
こういう反応が返ってくることで、対話の“質”がぐっと深まります。
④上司やファシリテーター側の“安心感”にもつながる
「感想を聞く」ことのメリットは、受け手側だけじゃありません。話す側、つまり上司やコーチ側にも、実は大きな利点があります。
正直なところ、面談や1on1って、終わった後に「本当に伝わったかな?」とか「意味あったかな?」って、不安になることもありますよね?
でも、相手が「いや〜、話せてよかったです」なんて言ってくれたらどうでしょう。
それだけで報われた気持ちになります。
この“手応え”があるかどうかで、次の対話へのモチベーションも変わってくるんです。
⑤本音を引き出すコツは「問いかけの言い方」にアリ
とはいえ、「今日の感想、どうでした?」っていきなり聞かれても、ちょっと戸惑いますよね。
そんな時は、以下のような“やわらかい聞き方”がオススメです。
-
「今、どんな気持ちですか?」
-
「今日の話を終えて、心に残っていることってありますか?」
-
「印象に残っている部分があれば教えてもらえますか?」
こう聞くことで、相手は構えることなく、本音をぽつりぽつりと話してくれたりします。
⑥感想を聞くだけで「納得感」が増す不思議
もうひとつ、感想を聞くことの意外な効用があります。
それは、結論への納得感が高まるということです。
人は、誰かに言われたから納得するのではなく、自分の中で理由を言葉にしたときに「だから、やろう」と腑に落ちる生き物なんです。
感想を聞く中で、「あ、それやってみようかな」「これって、意味あるかも」と本人が自分の言葉で言えたら、もう成功です。
⑦感想がイマイチだった時の対応はどうする?
さて、ここで読者のあなたが感じるかもしれない疑問をひとつ。
「もし相手の感想がネガティブだったらどうするの?」
いい質問ですね。
答えとしては、むしろチャンスです。
「うーん、ちょっとよく分からなかったです」とか「まだ不安が残ってます」みたいな反応が返ってきたら、こう返してみましょう。
「なるほど、どのあたりがひっかかってますか?」
「よかったら、もう少し詳しく聞かせてもらえますか?」
そこからもう一歩、深い対話に進めるきっかけになります。つまり、“課題が表面化した”ということは、前進している証拠なんです。
⑧言葉で終わるから、言葉で締めくくる
面談やセッションは、ただ情報を伝える場ではありません。気持ちが動く場です。
そしてその気持ちは、最後の言葉で定着します。
「なんとなく、いい時間だった」だけで終わるのではなく、「言葉にして、良い時間だった」と本人が実感できるかどうか。
その鍵を握っているのが、最後の感想のひと言なんです。
⑨感想を聞く文化があるチームは強い
これは安井の個人的な実感ですが、感想をしっかり聞く文化がある組織やチームって、やっぱり強いです。
-
空気があたたかい
-
誤解が減る
-
自発性が高まる
なんていうか、“言いっぱなし・やりっぱなし”がない感じがするんですよね。
逆に、感想を聞かずに終わる面談って、どうしても「流れ作業」っぽくなってしまいます。
⑩というわけで、次の1on1から聞いてみよう
というわけで、今日のまとめです。
-
対話の最後には、必ず感想を聞いてみよう
-
感想を聞くことで、相手の納得感も深まる
-
話し手側の安心やモチベーションにもつながる
-
感想がネガティブだったら、それはチャンス
-
一言のやりとりが、関係性を育てる種になる
「たった一言でそんなに変わるの?」と思うかもしれません。でも、その一言があるかないかで、相手の印象も、話の質も、ぜんぜん違ってくるんです。
次回の1on1や対話の機会があったとき、ぜひ思い出してください。
「今日の話、どうでしたか?」
このひと言が、あなたと相手の間に、ちょっとだけあたたかい風を運んでくれるかもしれません。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!
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