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【部下が“人に興味ないんです”と言ったら】それ、才能の芽かもしれませんよ?

yasui

こんにちは、安井です。

今日はちょっと繊細だけど、現場ではよくあるこんなテーマでお話ししたいと思います。

「部下が“人に興味が持てないんです”って言うんですけど、どうしたらいいでしょう?」

いや〜、これ、聞いたことある人、多いんじゃないでしょうか。

営業、接客、カスタマーサポート、研修講師……人と関わる仕事って、ほとんど全部に共通するのが「人に関心を持つこと」なんですよね。でも、そこの感覚が弱いと、やっぱりいろんなところでつまずいちゃう。

とはいえ、ただ「興味を持て」って言っても無理がありますよね。

というわけで今回は、「人に興味を持てない部下」に対して、どう関わると良いか?を一緒に考えていきたいと思います。


目次

①「なんでもいいから興味を持って!」はほぼ意味がない

まず、上司や先輩のあるある発言として出てくるのが、

「いやいや、なんでもいいから興味を持ってみなよ!」

というアドバイス。

お気持ちはわかります。私もつい言いそうになります。でもですね、これって“心で納得していない人”には届きません

たとえば、相手がゴルフの話をしていて、こちらはまったく興味がないとします。そのときに「なんでもいいから興味を持て」と言われても、正直「いや、無理でしょ」って思っちゃいますよね。


②“相手の話題”に興味がなくても、“その人がなぜそれにハマったのか”には興味を持てる

ここで、ひとつ視点をズラしてみましょう。

ゴルフには興味がない。でも、なぜその人がゴルフに夢中なのかには興味が持てる。

この「興味の持ち方の変換」ができると、会話はグッと楽になります。

つまり、「内容」そのものではなく、「その人の背景」や「思い入れ」に焦点を当てるわけです。

これはよく、コーチングやカウンセリングの中でも使われる手法で、相手の“興味のストーリー”に興味を持つという発想です。


③それでも「人に興味がない」と言う人はどうする?

とはいえ、世の中には本当に、

「いや、そもそも他人に興味がないんですよ」

と正直に打ち明けてくれる部下もいます。

こういう場合、「いやそれでも興味持って」と精神論で押すのは逆効果です。むしろ、「どうすれば“興味を持っている風”の行動ができるか」を教えてあげることが必要になります。


④「興味を持つ」はスキルとして教えられる

ここで大切なのは、

興味というのは“感情”だけじゃなく、“技術”でもある

ということです。

つまり、興味を持てない人でも、会話の中で“興味を示す動作”は練習できるということ。

そこで私がオススメするのが、「きっかけ質問」と「深堀り質問」のセット練習です。


⑤まずは“きっかけ質問”からスタート

人に興味がないという人でも、「聞けばいい質問」をあらかじめ準備しておけば、それなりに会話ができてしまいます。

たとえば、こんな感じです。

  • 「最近ハマってることってありますか?」

  • 「好きな食べ物とかありますか?」

  • 「休日って何してるのが多いですか?」

この質問たち、ぜんぶ“相手が話しやすい話題”なんです。

ポイントは、Yes/Noで終わらない質問にすること。これだけでも、話はだいぶ広がります。


⑥さらに“深堀り”して相手の世界をのぞいてみる

きっかけ質問の答えに対して、次は「深堀り」です。

たとえば、

「最近ゴルフにハマってるんですよね」

と言われたら、

  • 「えー、どうしてハマったんですか?」

  • 「きっかけって何だったんですか?」

  • 「どのへんが面白いって感じるんですか?」

こんなふうに、「なぜ?」「どうして?」で切り返してみてください。

すると、相手はだいたい“自分のストーリー”を語り始めます。そしてその話を聞いてるうちに、話してる人間そのものに興味が湧いてくることが、意外とよくあるんです。


⑦興味って“出会い頭”じゃなくて“後からジワジワ来る”もの

ここが今日いちばん大事な話かもしれません。

興味って、最初からあるものとは限らないんです。

むしろ、「話してるうちに面白くなってきた」みたいなパターンの方が多いんですよね。

テレビのドラマとかでも、最初はピンとこなかったけど、2話目・3話目でハマった……みたいな経験、ありますよね?

あれと同じです。

だから、最初から“興味MAX”じゃなくてもまったく問題ないんです。


⑧「とにかく興味を持て」は、思考停止のアドバイスかもしれない

よくあるのが、「人に興味を持たないと始まらないからさ」と言う上司のセリフ。

これ、間違ってはいないんですが、これだけで終わると部下は困ってしまいます

なぜなら、興味を持つ方法が分からないから。

だからこそ、質問の型を教えてあげたり、一緒に練習したりする。これが本当に必要なサポートです。


⑨実は“興味がない”人ほど、質問力を伸ばす素質があるかも?

最後にちょっとおもしろい視点を。

「人に興味ないんです」と言う人って、実はとても冷静で、観察力が高かったりします。つまり、自分の内面とちゃんと向き合える人だったりするんです。

そんな人が、質問力や対話のテクニックを身につけると、ものすごく伸びる可能性があります。

だからこそ、責めないでほしいんです。否定しないでほしいんです。

「興味を持てない」という状態は、ダメなことじゃなくて、スタートラインなんです。


⑩というわけで、「人に興味ない部下」も育ちます

というわけで、今回のまとめです。

  • 「興味を持てない」は意外とよくある悩み

  • 精神論ではなく、質問の型でサポートする

  • 興味の“持ち方”は後天的に身につくスキル

  • まずは「きっかけ質問」→「深堀り質問」の練習を

  • 興味は、話す中でジワジワ育つもの

そして、忘れないでください。

「人に興味がない」という部下も、育ちます。変わります。

必要なのは、「なんでもいいから頑張れ」ではなく、「こうすれば話せるよ」という具体的なアプローチです。

あなたのちょっとした工夫が、部下にとって大きな安心になるかもしれません。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!


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