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言葉の定義をそろえる力

yasui



こんにちは、安井です。

今日は「言葉の意味、ずれていませんか?」というテーマで書いていきたいと思います。

この話、一見するとちょっと哲学的に聞こえるかもしれませんが、実はかなり実用的で、しかも日常の中にもゴロゴロ転がっているトピックなんです。

ということで今回は、「言葉の定義」ってそもそもなんだ?というところから、それがなぜ大切なのか、そしてどう活用するとコミュニケーションがうまくいくのかまで、やさしく深掘りしていきます。


目次

①「将来が不安です」に潜む、ズレの正体

たとえば、こんな会話を思い出してください。

「将来が心配なんです」
「そうなんですね、不安って、例えばどんなことですか?」

このやりとり、質問型コミュニケーションを学んだことがある方にはおなじみかもしれません。

でも、実際に「将来」っていつのことなのか、「心配」ってどんな状態なのか、ちゃんと確認していますか?

ここ、意外と見落とされがちなんです。


②「言葉は共有されていない」がデフォルトかも

私たちは普段、言葉を「わかったつもり」で使っています。

「幸せ」「不安」「挑戦」「安心」「豊かさ」…。

こうした抽象度の高い言葉ほど、なんとなく共通のイメージがあるようで、実はぜんぜん違っていたりします。

たとえば、「安心したい」と言う人がいたとします。

Aさんにとっての“安心”は、家族が健康でいてくれること。
でもBさんにとっての“安心”は、貯金が1000万円ある状態だったりします。

同じ言葉を使っていても、指しているものがまったく違うんですね。


③ よくあるアドバイスの落とし穴

ここでありがちなアドバイスが、

「ちゃんと聞きましょう」
「共感してあげましょう」

というもの。もちろん間違ってはいません。

でも、ここにはひとつ大きな落とし穴があります。

それは、「共感」しようとするあまり、
相手の言葉を勝手に自分の解釈で理解してしまうこと。

たとえば、「安心したいんですよね」と言われて、
「うんうん、貯金が不安なんですね」と早合点してしまったり。

でも実は、相手が本当に求めていたのは“心のつながり”だった…なんてこともあるわけです。


④ とはいえ、いちいち全部確認するのはめんどくさい?

「じゃあ毎回、言葉の意味を全部聞かなきゃいけないの?」
と思った方、きっといらっしゃると思います。

たしかに、すべての言葉に「それってどういう意味?」と確認していたら、会話が進まないどころか、ちょっとウザがられるかもしれません。笑

なので大切なのは、“曖昧なままだと誤解を生みそうな言葉”だけ、丁寧に扱うことです。

具体的には、

  • 将来

  • 安心

  • 成功

  • 自由

  • 豊かさ

  • 価値ある人生

こういう抽象的な単語には、要注意。

なんとなく通じ合ってる気がしても、その「なんとなく」が一番のズレを生みます。


⑤ 「言葉の意味を揃える」という魔法

じゃあ、どうやって意味を揃えたらいいのか?

答えはとてもシンプルで、「質問すること」です。

「将来って、何年後くらいのことをイメージしていますか?」
「“心配”って、どんなことが起こるのが怖いですか?」

こうやって問いかけるだけで、相手の世界がぐっと具体的に見えてきます。

で、これって何が良いかというと、相手の言葉が“解像度高く”なっていくんですよね。

ぼんやりしていたイメージが、ちゃんと形を持ち始める。

その瞬間、相手も「自分ってこんなことを考えていたんだ」と気づけたりします。


⑥ 言葉の定義を確認することは、相手を大切にすること

ここが一番伝えたいところなんですが、
相手の使う言葉の意味を丁寧に確認するというのは、
「あなたの世界をちゃんと知りたいと思ってますよ」というサインでもあります。

つまり、信頼を築く一歩なんです。

たとえば、「心配なんです」と言ったときに、

「なるほど。具体的には、どんなことが心配なんでしょう?」

と返してくれる人と、

「大丈夫ですよ!みんな最初は不安ですから!」

と一方的に安心させようとする人。

どっちの人に、「この人は信頼できる」と思えるかは、明らかですよね。


⑦ 「質問力」は、思いやりの技術

質問型コミュニケーションって、
なんだかテクニックっぽく聞こえるかもしれません。

でも本質は、ものすごくシンプルで、
「相手のことをちゃんと理解したい」という姿勢なんです。

そのために、言葉の“ズレ”を丁寧に扱う。

そうすることで、会話がただの言葉のやりとりじゃなく、
“理解し合う時間”になっていきます。

これって、ちょっと素敵なことだと思いませんか?


⑧ というわけで、言葉の意味をちょっと気にしてみてください

というわけで、今日は「言葉の意味のズレ」についてお話ししてきました。

一見ささいなことに思えるかもしれませんが、
この“定義の確認”があるかどうかで、コミュニケーションの深さはガラッと変わります。

別に、言葉のプロになれって話じゃありません。

ただ、「この人が言っている“安心”って、どういう意味なんだろう?」
そうやって少しだけ想像してみるだけで、人との関係ってやわらかくなるんです。

そして何より、誤解が減ります。

質問するのは、めんどうなことではありません。
むしろ、その人の世界を旅するための“パスポート”のようなものかもしれませんね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!


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