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評価制度の研修をしてみて

yasui



こんにちは、安井です。

今日は「評価制度の研修をしてみて」というテーマで書いてみたいと思います。

先日、ちょっといつもとは違う分野で、「どうしてもお願い!」と声をかけられまして、評価制度に関する研修をやらせていただきました。しかも対象はリーダー層。テーマは「評価の仕方」と「評価面談の進め方」です。

とはいえ、私は制度の専門家ではないので、最初は「大丈夫かな…」という不安もありました。でも、やってみて気づいたことがあったんです。それは、「制度」より「関わり」がすべての土台だということ。

今日はそんな気づきを、みなさんと共有できたらと思います。


目次

① 評価制度は“きっかけ”にすぎない

「評価制度を見直さなきゃ」とか「評価基準を整えよう」とか、よく聞きますよね。

もちろん、制度があいまいでは不満が出ますし、整備は必要です。でも、それがちゃんと機能している組織って、実は別のことに力を入れていたりするんです。

それが何かというと、「普段の関わり」です。

評価のタイミングだけやたら丁寧になっても、日頃の関係が希薄だったら、相手からしたら「いまさら何?」ってなりますよね。お世辞にも心が通っているとは言えないし、そもそも信用されていないことだってあるわけで。

つまり、評価制度って“土台の信頼関係”がないと、うまく作用しないんです。


② 「見てもらってる感」はどこから生まれる?

みなさんは、上司から「見てるよ」と言われたとき、どんなふうに感じますか?

「ほんとに?ちゃんと見てる?」って、ちょっと疑いたくなった経験、ありませんか?

言葉だけじゃダメなんです。部下は案外、ちゃんと見てます。「この人、自分に関心を持ってくれてるな」って。逆に、「評価のときしか話しかけてこない」と思われたら、もうその時点で信頼残高はガタ落ちです。

たとえば、毎朝の「おはよう」や、何気ない雑談、ちょっとした報告へのリアクション。そういう積み重ねが、「ちゃんと見てもらってる」という実感につながるんです。

だからこそ、評価面談の前に問いたいんです。

「普段、あなたはその人に関心を持っていますか?」


③ 説得型の面談がもたらす“逆効果”

今回の研修では、「評価を納得してもらうために、すごく頑張って説明してるんです」という声も多く聞きました。

でも、ここに落とし穴があるんです。

「納得してもらおう」とするあまり、「説得」になってしまっているケースが多いんですよね。説得されて嬉しい人って、あまりいません。

この原因のひとつは、ふだんから“話を聴く”という姿勢が不足しているからだと思うんです。

話を聴かない人が評価のときだけ話し出す。それはちょっと、都合よすぎますよね。


④ 育成面談は「質問の質」がすべて

じゃあ、どうすれば納得される評価につながるのか?

ここで登場するのが「質問型コミュニケーション」です。

これは、評価面談の“前段階”として、日頃から部下との対話に取り入れておきたいスタイルです。ざっくり言えば、「ちゃんと聴くことが何より大事」という考え方ですね。

具体的には、

  • 相手の状況をじっくり聴く

  • 思いを掘り下げる

  • 小さな努力を承認する

こうしたプロセスを大切にすると、面談のときにもスムーズに話が進むようになります。なぜなら、「この人なら話しても大丈夫」と思ってもらえるから。

そして、こちらの言葉が相手に“刺さる”のは、関係性が築かれているからこそです。


⑤ 育成型マネジメントの鍵は「日常」にある

最近では「育成型マネジメント」という言葉もよく聞くようになりましたが、これって大げさな話じゃないんです。

たとえば、昼休みに「最近どう?」と聞いてみたり、ちょっとした相談に「ありがとう、助かったよ」と返すだけでも、立派な育成です。

制度や評価表よりも、まずは“日常の中にある関係性”が土台になる。

そしてそれがあるからこそ、評価制度も初めて機能するんです。


⑥ 制度は“運用してこそ制度”

評価制度って、整えるだけじゃ意味がないんです。運用されて、はじめて制度になる。

その運用の前提には、信頼、関心、対話があります。

今回の研修であらためて感じたのは、制度そのものをいじるより前に、見直すべきは「日常の関わり方」だということ。

もしかしたら、それができているかぎり、制度は多少アバウトでも、うまくいくのかもしれません。


というわけで

今日は「評価制度の研修をしてみて」というテーマでお話しました。

制度がどうこう以前に、見直したいのは「普段どう関わっているか」です。丁寧な関わりがあってこそ、面談も育成も評価も、すべてがつながっていきます。

リーダーとしては、制度を整備する前に、「部下との関係性を育むこと」から始めるのが、実は一番の近道なのかもしれません。

ちょっとずつでいいので、「今日は誰の話を聴こうかな?」と意識してみる。そんな毎日が、きっと組織を変えていくんじゃないでしょうか。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!


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