コラムCOLUMN
1on1ミーティングがうまくいく人と、うまくいかない人の違い
こんにちは、安井です。
今日は、「1on1ミーティングがうまくいく人と、うまくいかない人の違いって何?」というテーマでお話ししたいと思います。
なぜこんな話をするのかというと、先日、リーダー層向けに1on1ミーティングのロールプレイを行ったんです。その中で、ある共通点が見えてきました。
「あ、この人はやっぱりうまくいくな」
「おっと、これはなかなか厳しいかも…」
そんな印象を抱いた場面がいくつかあって、その違いを観察していると、非常にシンプルな“分かれ道”があることに気づいたんですね。
目次
- 1. 話しすぎるリーダー、話させすぎないリーダー
- 2. 1on1って“アドバイスの時間”じゃないんです
- 3. 質問型の基本に、ちゃんと立ち戻ろう
- 4. 質問って、目的がないと意味がない
- 5. 解決を急ぐと、質問は機能しなくなる
- 6. 応用は、「基本」ができてから
- 7. 話さないリーダーは、信頼される
- 8. 一緒に練習してみませんか?
1. 話しすぎるリーダー、話させすぎないリーダー
結論から言ってしまうと——
うまくいかない人は、とにかく話しすぎている。
これ、ほんっとうに多いです。
「相談されたら答えなきゃ」
「このままじゃマズい、導かなきゃ」
「問題を解決するのが自分の役割だ」
そう思うのは自然です。だって、リーダーですから。チームを前に進めるのは自分の仕事ですし、メンバーの成長を助けたいという気持ちも、もちろんあるでしょう。
でも、その気持ちが先走ると、ついしゃべりすぎちゃうんですよね。
気がつけば、自分の言葉で埋め尽くされた30分。
「それ、1on1じゃなくて“ワンマン”ですよ…」ってこと、ありませんか?
2. 1on1って“アドバイスの時間”じゃないんです
ここ、ちょっと誤解されがちなんですが、1on1って、アドバイスを伝える場ではありません。
むしろ大切なのは、相手が自分の考えや気持ちを整理する時間です。
でも多くの人が、そこを“指導の場”として使っちゃう。
まるで「答えを教える先生」みたいに話してしまう。
結果、部下の側は「言われたからやるけど…」という感覚になりやすく、自分で考えた実感がないまま進むことになります。
言われたことは実行できても、内側の納得感は伴わないんですよね。
3. 質問型の基本に、ちゃんと立ち戻ろう
じゃあどうすればいいか?
それは、「質問型コミュニケーションの基本」に戻ることです。
1on1がうまくいく人は、この基本が自然にできています。
-
好意 → 質問 → 承認
このシンプルな流れが体に染み込んでいるんです。
たとえば、
「最近どう?」と尋ねたあとに、
「そっか、それって嬉しいね」「ちゃんと頑張ってるの、見えてるよ」といった承認の言葉が自然と出てくる。
すると相手は、もっと話したくなる。
“もっと自分のことを話していいんだ”って、安心する。
そうやって対話が深まっていきます。
4. 質問って、目的がないと意味がない
とはいえ、「とりあえず質問すればいいんでしょ?」では、当然うまくいきません。
大事なのは、質問の“意図”があるかどうか。
-
誰に
-
どんな目的で
-
どんな変化を促したいのか
ここが不明確だと、質問も雑になりがちです。たとえば、「最近どう?」と聞いたあとに、「ふーん」で終わってしまう…。それじゃただの世間話です。
ちゃんとした1on1にするには、「この人の強みを引き出したい」とか、「今の悩みを明らかにしたい」といった意図を持って問いかけることが大切です。
5. 解決を急ぐと、質問は機能しなくなる
「とにかく課題を解決したい」
このスイッチが入ると、質問が“型”からズレてきます。
気づけば、
「それってつまり、こういうことだよね?」
「じゃあ、こうしたらいいんじゃない?」
もう、それ、質問じゃなくてアドバイスです。しかも、相手の思考プロセスをすっ飛ばしてます。
質問型の本質は、「相手の中にある答えを引き出すこと」。
“引き出す”には、相手の話を聴き、信じて、待つ姿勢が求められます。
急がば回れ、ってやつですね。
6. 応用は、「基本」ができてから
1on1で柔軟に対応できる人って、決して“応用技術”を多用してるわけじゃないんです。
基本の型が、しっかり身についている。
だから、多少相手が話をこじらせても、焦らずに戻ってこれる。型があるから、迷っても立て直せる。
逆にいうと、型が入ってないと、相手のペースに振り回されたり、結果的に“説教モード”に入っちゃったりする。
1on1って、ちょっとした揺れにどう対応するかがカギなんですよね。
7. 話さないリーダーは、信頼される
「話さなくていいんだ」
「むしろ、話さない方が相手は考えるんだ」
このマインドセットに気づいた瞬間、1on1の質は劇的に変わります。
話さないって、決して“放置”じゃないんです。
話さないことで、相手が自分の言葉を紡ぎ、自分の中にある“もやもや”に向き合う機会を作る。
その時間を、安心して過ごしてもらえるかどうか。
それが、信頼のベースになるんです。
8. 一緒に練習してみませんか?
というわけで、今日のまとめです。
-
うまくいかない1on1は、話しすぎが原因
-
解決より“引き出すこと”が大事
-
質問には意図と設計が必要
-
基本の型がすべての土台
-
「話さない勇気」が信頼を生む
もし、これを読んで「ちょっとやってみようかな」と思った方。
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実際に口に出してみると、見えてくることが本当にたくさんあります。
気づきと学びが、きっとあるはずです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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