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ビジョンは、みんなの“働く理由”になる

yasui


こんにちは、安井です。

今日は「経営者が“言語化”すると、組織はどう変わるのか」というテーマでお話ししたいと思います。

経営者仲間やクライアントさんと話していると、よく出てくる質問があります。
「ビジョンって、言葉にするとどうなるの?」
これ、かなりの確率で耳にします。

確かに、「うちは世界一の会社を目指します!」と叫ぶだけでは、社員がついてくるかどうかは別問題です。
でも、一度“言語化”してみると、それまでぼんやりしていた方向性が、急に一本の線のようにつながって見える瞬間があります。


目次

1. ビジョンは「地図」よりも「羅針盤」

よく「ビジョンは地図みたいなもの」と言われます。
でも私の感覚では、むしろ羅針盤に近いです。

地図は目的地までの道筋を細かく示してくれますが、環境が変われば使えなくなることもあります。
一方、羅針盤は常に「北はこっちだよ」と教えてくれます。
具体的な道順までは示してくれませんが、迷ったときに立ち戻る“基準”になります。

ワンピースのルフィが「俺は海賊王になる!」と言った瞬間、仲間たちの行動が一気に方向づけられましたよね。
ビジョンも同じで、「何を目指しているのか」がはっきりすると、社員一人ひとりの判断や行動が自然とそちらに寄っていくのです。


2. よくあるビジョン例とその意味

実際に中小企業で見かけたビジョンをいくつかご紹介します。

  • 「人と組織の“自立”を支援し、働くをもっと自由に」

  • 「つくる人を支える。地域に愛される製造業へ」

  • 「お客様の“できた!”を増やす、学びのプラットフォーム」

  • 「日本一“ありがとう”が飛び交う職場をつくる」

どれも「こういう会社でありたい」という想いがにじみ出ています。
言葉だけ見れば抽象的かもしれませんが、社員にとっては「うちの会社が大事にしていること」が肌感覚で伝わります。

このビジョンをもとに、ミッション(使命・存在意義)やバリュー(行動指針)へと落とし込むことで、日々の業務目標や数値計画に反映できます。


3. ビジョンがキャリア形成を後押しする理由

ビジョンが明確になると、社員は自然と「自分はどう関わりたいか?」を考えます。

たとえば営業職なら「お客様にこういう価値を届けたい」。
管理職なら「こんな組織文化を作りたい」。
現場スタッフなら「この工程をもっと良くしていきたい」。

方向性があるから、自分の役割を見つけやすくなるのです。
逆にビジョンがないと、「うちの会社はどこへ行くの?」と不安になり、モチベーションも下がってしまいます。


4. 経営者だけのものじゃない

「ビジョンは社長のためのもの」と思われがちですが、実際はそうではありません。
組織全体の判断基準であり、社員同士の共通言語です。

経営者が言語化したビジョンは、社員のキャリア形成にも影響を与えます。
だからこそ「自分のため」だけでなく、「仲間のため」「お客様のため」にも作る意味があるのです。


5. 言語化のコツ

では、どうやってビジョンを言語化すればよいのでしょうか。
おすすめは3つのステップです。

  1. 理想の未来を描く
     5年後・10年後に「こんな状態になっていたら最高」という姿を思い浮かべます。
     この時点では遠慮せず、映画のストーリーのように描くのがポイントです。

  2. 価値観を整理する
     「なぜそれを目指したいのか?」を掘り下げます。
     大切にしている価値観や、譲れない基準を書き出してみましょう。

  3. シンプルな言葉にする
     専門用語や業界用語は一旦外して、誰でも理解できる言葉に置き換えます。
     小学生でもわかるくらいのシンプルさが理想です。


6. ビジョンがもたらす3つの変化

実際にビジョンを言語化すると、こんな変化が起こります。

  • 判断のスピードが上がる
     「これはビジョンに合っているか?」というフィルターで物事を選べるようになります。

  • 社員の一体感が高まる
     方向性が一致すると、組織内での迷いが減り、協力しやすくなります。

  • 採用・定着率が上がる
     価値観が合う人材が集まりやすく、長く働きやすい環境が生まれます。


7. 最後に

経営者がビジョンを“言語化”することは、単なるスローガン作りではありません。
それは組織の羅針盤を手渡す行為であり、社員が迷ったときに立ち返る「原点」になります。

とはいえ、完璧な言葉を作ろうとする必要はありません。
まずは「これが今の私たちの方向性だ」と思える言葉を見つけることから始めてみてください。

あなたの会社のビジョンは、どんな未来を描いていますか?
その一言が、組織を大きく変えるきっかけになるかもしれません。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!


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