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昇進したら先輩が部下に!?気まずさを乗り越える

yasui



こんにちは、安井です。

今日は「リーダーに昇進したら、これまでの先輩が部下になった」というよくあるお悩みについて書きたいと思います。

これ、40代前後の方から特に多く聞く相談なんです。
「元々先輩だった人にどう指示を出せばいいのか分からない」
「気を使いすぎて言葉がぎこちなくなる」
「逆に相手も遠慮していて、お互いにやりづらい」

…うん、想像するだけで気まずいですよね。
私自身も会社員時代に同じ経験をしました。先輩に怒鳴られながら育ててもらったのに、ある日から自分が上司。あの空気の重さ、今でもよく覚えています。

今日はそんな「先輩が部下になる関係性」を、どう乗り越えていけばいいかを考えてみましょう。


目次

1. 気まずさは「役割の変化」から生まれる

まず大前提として、この気まずさは「役割が変わった」ことに起因しています。
これまでは同じラインにいた仲間。ところが昇進した瞬間、立場はリーダーとメンバーに変わります。

立場が変われば、仕事の質も変わるのは当然です。
営業なら、これまで自分が売上を追っていたのが、今度は「チーム全体で数字をつくる役割」に変わります。個人プレーヤーからチームマネジメントへ。ここで意識を切り替えられないと、余計にギクシャクしてしまいます。

つまり「気まずいのは自然なこと」とまず受け止めてください。変化を怖がる必要はありません。


2. 指示は「手段」ではなく「目的」から伝える

多くのリーダーがついやってしまうのが、「具体的な手段を直接指示してしまう」ことです。
たとえば営業で「あと5台売ってください」とお願いすると、相手は「上になったからって指図するなよ」と反発心を持つかもしれません。

ここで必要なのは、「目的から伝える」ことです。
「お客様に心から満足してもらえるお店を作りたい。そのために今月の数字を達成したい」
こういう伝え方だと、「協力してほしい」という依頼に変わります。

つまり、数字やノルマをゴールにせず、その先にある「お客様の喜び」「会社の成長」「働きやすいチームづくり」といった目的を共有することが大切です。


3. 自分のビジョンをまず伝えてみる

リーダーに必要なのは「自分の軸を持つこと」です。
「どんな組織をつくりたいのか」
「どんなお客様に喜んでもらいたいのか」
「どんなリーダーでありたいのか」

このビジョンを、自分の言葉で語れるようにしましょう。
もちろん立派なものじゃなくても構いません。「かっこいいリーダーになりたい」でも十分です。大事なのは、自分の思いを持っていることです。

そして、部下になった先輩にその思いを伝え、「先輩はどう思いますか?」と質問してみてください。
「3年後、どんなチームになっていたら嬉しいですか?」
「どんな風に働いていきたいと思っていますか?」

こうした問いを投げかけると、相手も「自分も考えていいんだ」と思えて、協力関係を築きやすくなります。


4. 気を使いすぎず「未来を共有する」

気を使って表面的な会話だけをしていると、関係性は深まりません。
逆に「自分の思いを率直に話す→相手の思いを聞く→共通点を探す」という流れを積み重ねると、不思議と遠慮は減っていきます。

例えば飲み会の場で、リーダーがこんなふうに切り出すとどうでしょう。
「正直、昇進して気まずい部分もあるんです。でも、自分はお客様に満足してもらえるお店を作りたいんです。だからぜひ協力してほしい」

こうした素直なコミュニケーションは、相手のプライドを傷つけるどころか「頼られている」と感じさせる効果があります。


5. 質問型コミュニケーションで深掘りする

ここで役立つのが「質問型コミュニケーション」です。
ただし、質問と言っても「売上を達成するために何をすべき?」と詰問するのではなく、相手の思いや未来を引き出す質問を意識します。

たとえばこんな質問です。

  • 「今のチームで一番大事にしたいことは何ですか?」

  • 「3年後、この職場がどうなっていたら嬉しいですか?」

  • 「これまでの経験で、一番やりがいを感じた瞬間はどんな時ですか?」

こうした問いは、相手の価値観や大切にしているものを引き出してくれます。そしてそれを承認しながら会話を深めると、お互いの信頼関係が強まります。


6. 時間をかけて積み上げる

「よし、明日からこれで完璧!」とはいきません。
リーダーと部下の関係は、短期間で劇的に変わるものではなく、日々の積み重ねでつくられていきます。

だから焦らずに、「ちょっとずつ共有していこう」「少しずつ理解し合っていこう」というスタンスで大丈夫です。むしろ完璧にやろうとするほど、ぎこちなくなるので要注意です。


7. まとめ 〜昇進は「未来を語るチャンス」

というわけで、今日は「昇進したら先輩が部下になったときのコミュニケーション」についてお話ししました。

ポイントは3つです。

  1. 役割が変わったことを受け入れる

  2. 指示は手段ではなく「目的」から伝える

  3. 自分のビジョンを語り、相手の思いを引き出す

昇進は気まずさを生む出来事ですが、同時に「未来を共有するチャンス」でもあります。
質問型コミュニケーションを活用すれば、先輩後輩の関係を超えた、信頼に基づく協力関係が築けるはずです。

あなたもぜひ、「承認」と「質問」をキーワードに、日々の会話を見直してみてください。きっとお互いの気持ちが通じ合う瞬間が増えていくと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!


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