コラムCOLUMN
人を育てるためにリーダーが明日からできる小さな一歩③
こんにちは、安井です。
前
今日は「答えを与えるよりも大切なこと」というテーマで書きたいと思います。リーダーや先輩として誰かを育てようとするとき、つい「これが正解だよ」と答えを渡してしまうことってありますよね。でも実は、それが相手の成長を妨げてしまうこともあるのです。
ここからは「質問を通じて考えを引き出す」という視点で、読者のみなさんと一緒に考えていきたいと思います。
目次
1. 答えを渡すことの落とし穴
よくあるアドバイスとして「部下や後輩には分かりやすく答えを教えるべき」というものがあります。確かに、短期的には早いし効率的です。教える側も「やってあげた感」が出るので気持ちよかったりします。
でも、ここに落とし穴があります。人から答えをもらったときはその瞬間は動けても、同じような場面が来ると「また誰かに聞こう」となってしまうのです。応用力が育ちにくくなるのですね。
たとえば料理で例えると、レシピ通りに作ればその一品はできるけれど、材料が一つ欠けたときにアレンジができない、そんなイメージです。
2. 自分で気づいた答えの強さ
一方で、自分で導き出した答えには強さがあります。「なぜそう思ったの?」「他にできる方法はある?」と問いかけられながら考えた答えは、納得感があるからこそ行動につながりやすいです。
学生時代を思い出してみてください。授業で先生に解法を丸ごと教えてもらった問題よりも、自分で頭をひねって「あ!わかった!」と気づいた問題の方が忘れにくかったのではないでしょうか。
人は納得して腹落ちしたものしか、本当には自分のものにできないのです。
3. リーダーは伴走者でいい
ここで大切なのは「リーダー=答えを持つ人」ではなく、「リーダー=一緒に走る人」という視点です。答えを用意しておくことはもちろん必要ですが、それをすぐに渡すのではなく、まずは相手の考えを引き出す役割を意識してみてください。
もちろん、考えてもらってもどうしても答えが出ない時は助け舟を出す必要があります。ただし、それでも最初の一歩は「考える」ことです。
人は自分の意見を受け止めてもらえたと感じたときに、「よし、やってみよう」と前向きになれるものです。
4. 小さな質問から始めよう
「質問で引き出す」と言うと大げさに聞こえるかもしれません。でも、難しい問いをする必要はないのです。
たとえば「今日の仕事で一番うまくいったことは?」とか「次に工夫してみたいところはどこ?」といった小さな質問で十分です。
こうした日常の小さな問いかけの積み重ねが、相手の考える力を育てていきます。そして、それが成果や成長につながっていくのです。
5. 承認と質問の合わせ技
最後に意識したいのが「承認」「強みを言葉にする」「質問で考えを引き出す」という3つの流れです。
「ここが良かったよ」と認められると安心し、「次はどうする?」と聞かれると前を向けるのです。
これはスポーツでも同じです。コーチから「今の動きはすごく良かったね。次はこうしてみたら?」と声をかけられると、選手は自信を持って挑戦できます。人間関係でも同じ仕組みが働くのです。
まとめ
というわけで、答えを与えること自体が悪いわけではありません。ただし「すぐに答えを渡すのではなく、まずは相手の思考を引き出す」ことが、人を育てるうえで大切なポイントになります。
リーダーは“先生”である必要はなく、“伴走者”であればいいのです。小さな質問と承認の積み重ねが、チーム全体の力を引き出していきます。
誰かを育てるときに、つい答えを言いたくなったら「ちょっと待てよ」と立ち止まって質問に変えてみてください。きっと相手の目の輝きが違って見えるはずです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、良い一日を!
この記事がよかった!わかる!やってみよう!と思ったら、シェアしてもらえると嬉しいです!
<新時代のリーダーに必要な「人を活かし、伸ばす」
次回は、10月4日(土)10:00~11:30
売上が伸びない、安定しない
優秀な人材の確保が難しい、すぐに離職してしまう
メンバーが主体的に動かない、指示待ちの状態が続く
相談できる相手がいない、経営やリーダー業務が孤独に感じる
チームに一体感がなく、成果がなかなか上がらない
そんな方はぜひご参加ください。
セミナー参加者には 「1on1実践ワークシート」 をプレゼント!
個別相談セッション(希望者限定)
<お客様との距離が自然と深まる、質問型コミュニケーションセミナー>
次回は、9月20日(土)10:00~12:00
お客様と話していて、こんな風に感じたことはありませんか?
- 話は盛り上がるのに、なぜかその後につながらない
- 信頼関係を築きたいのに、何をどう聞いていいかわからない
- リピートや紹介がもっと増えたらいいのに…
そんな“あと一歩”の壁を超える鍵が、「質問のしかた」にあります。
質問型コミュニケーションとは、 相手の本音や想いを自然に引き出し、信頼関係を築きながら対話を深めていく技術。
この体験セミナーでは、そのエッセンスを120分で体感していただきます。
<質問型コミュニケーション協会の講座情報!>
新年度がスタート!このタイミングで
「今年こそ、関わり方を見直したい」
「チームの力を底上げしたい」
と思っている方へ、目的別の講座をご用意しています。
「自然と選ばれ、関係性が深まる“質問のコツ”は?」
質問型コミュニケーションセミナー
「売り込まずに選ばれる自分になりたい」
質問型コミュニケーション実践マスター講座
質問型の基礎をしっかり身につける人気講座です。
「チームや人材育成に活かしたい」という方には
新時代のリーダーに必要な「人を活かし、伸ばす」
新質問型リーダーシップ講座
チームビルディング力養成講座(
リーダーとして求められる“対話の技術”を、構造から学べます。
また、「自分自身の軸を整えたい」「
という方には、
セルフコミュニケーション講座
「気になるけど、どれが自分に合ってるか分からない…」
そんな方は、お問い合わせよりご連絡ください。
あなたにぴったりの学び方をご案内します。
こちらのコラムに興味を持たれましたら、
メルマガの登録がオススメです👇
▶質問型コミュニケーション協会メルマガ 登録◀
登録おまちしてます!
spotifyにて、音声配信をしています。
▶Leaders-Lounge◀
リーダーやこれからリーダーになる方がホッとひと息つける、寄り添い型サポート番組です。
日々の悩みや葛藤を一緒に考えながら、
具体的なコミュニケーションのコツやリーダーシップのヒントをお届けします。
また、メンバー視点の『リーダーってどう思ってるの?』というリアルな疑問にも答え、
リーダーもメンバーも前向きに進める架け橋となる内容を目指しています。
作業をしながら、仕事をしながら、家事をしながら、お茶でも飲みながら…
ぜひ、お聴きください!